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「国旗損壊罪」新設法案、国民・玉木代表は「表現の自由侵害で違憲立法」と批判
佐藤和雄・ジャーナリスト|2026年6月25日6:48PM
自民党は6月1日、「国旗の損壊等に関する制度検討プロジェクトチーム(PT)」と内閣第一部会の合同会議を開き、国旗損壊罪を新設する法案を了承した。日本維新の会との調整後、7月17日までの今国会に議員立法で提出し、成立をめざす方針だ。

ただ、法案については国民民主党の玉木雄一郎代表が「間違いなく違憲立法」と指摘。他の野党も強い疑問を示しており、法案が提出されれば終盤国会での与野党対決の争点となりそうだ。
法案の名称は「国旗の損壊等の処罰に関する法律案」。その内容を示す要綱は、玉木氏が自身のX(旧ツイッター)で示したことで広く知られることになった。要綱によれば「人に著しく不快または嫌悪の情を催させるような方法により、公然と国旗を損壊し、除去し、または汚損した者」が対象となり、外国国章損壊罪と同じ「2年以下の拘禁刑または20万円以下の罰金」が科せられる。
現首相の高市早苗氏らが、自民党が野党時代の2012年5月に提出した法案では「日本国に対して侮辱を加える目的で」となっていたが、そこを今回は「目的」ではなく「方法」を前提条件にした点が大きな違いだ。加えて新しい処罰対象として、国旗の損壊などの状況を撮影した者が「その映像を記録した電磁的記録その他の記録を不特定もしくは多数の者に提供し、また公然と陳列した」場合も処罰の対象となっている。自民党は公式サイトで「自ら損壊等をしている状況をライブ配信することは罰則の対象になりますが、国旗を損壊している様子を報道したり、リポスト等をする行為は対象外とします」と説明している。
はたしてこの内容のまま日本維新の会に示されて合意が得られるのか。PTで一貫して慎重もしくは反対論を述べてきた岩屋毅元外相(※)の姿勢は変わらなかった。岩屋氏は執行部に一任されるのを前に退席し、記者団の取材に「刑罰によってそれ(国旗尊重)を担保するということは妥当ではないのではないかと今日も申し上げて、必ずしも了承は致しておりません」と回答。「かかる立法を行なうことによって、自然な尊重の対象である国旗が、尊重しなければ処罰される国家権力の象徴になるわけであって、それが国民の意識に与える影響のほうを私は心配しています」と述べた。
処罰対象が不明確
野党側で自民党案に即時に反応したのが、国民民主党の玉木代表だった。6月1日の夕刻に自身のXで「これで本当に自民党や法制局の了解が取れたのか??(中略)さすがにこれは立法論として荒過ぎる。憲法裁判所があれば間違いなく違憲立法でしょう」と驚きとともに疑問を示した。
翌日の定例会見で、玉木代表はその理由として「『罪刑法定主義』なので、何が罰せられて何が罰せられないかは事前に明確でなければならない。でもそれが『総合的に勘案してやる』となっている」と指摘。さらに「適用上の注意で『表現の自由その他、日本国憲法の保障する国民の自由と権利を不当に侵害しないように留意しなければならない』と書いてある。ということは、普通にやったら表現の自由の侵害になり得ることを、認めているわけですよね。そうならないような条文を書かないとだめですよ」と述べ、この法案に賛成できない考えを示した。
※『週刊金曜日』6月12日号では岩屋氏へのインタビューを含めた関連記事を掲載。
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