茨城県が外国人「不法就労」防止条例案を議会に提出 「排外主義助長」と批判高まる
崎山勝功・「NEWSつくば」ライター|2026年6月10日8:00PM
茨城県は5月26日、外国人の不法就労活動の防止に関する条例案を6月議会(2~16日)に提出すると発表した。県労働政策課によると外国人の「不法就労」を防ぐ条例案は全国で初めて。

同条例案を巡っては非正規滞在の外国人を雇った事業主に関する情報提供者に報奨金1万円を支払う「通報報奨金制度」(本誌3月6日号既報)に基づく通報受付専用サイトが5月11日から運用開始されたことと合わせ、排外主義を助長すると懸念されている。
今年2月に公表された条例骨子案によれば、不法就労活動の防止に関し「県、事業者及び県民の責務を明らかにし」、県民に対しては県が実施する施策に協力するよう規定。罰則規定はない。公表後はパブリックコメント(意見公募)が約1カ月間実施され、474人から617件が集まったが、「外国人差別や偏見、排外主義等を助長するおそれがある」という趣旨の批判的な意見が目立った。
県議会は与党会派「いばらき自民党」が定数62中43を占める。条例案可決の可能性が高いが、審議の過程で、県民の責務を定めた条項などの問題点を洗い出せるかが焦点となる。
通報報奨金制度を巡っては4月に水戸市の県庁周辺で抗議デモが行なわれたほか、県内外から「排外主義を助長」などの批判が殺到。県は「特に証拠や理由もなく、外国人であることのみを理由として通報するのはNG」と明記した「不法就労通報報奨金制度通報ガイドライン」を策定し、通報前に必ず読むよう呼び掛けている。
(『週刊金曜日』2026年6月5日号)
※「デジタル金曜日」定期購読はこちらをクリック







