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東大五月祭での参政党代表講演会中止 爆破予告との関連は?

昼間たかし・ルポライター|2026年6月2日7:26PM


 第99回東京大学五月祭(本郷・弥生キャンパス)の初日にあたる5月16日、保守系学生サークル「右合の衆」が主催した参政党・神谷宗幣代表の講演会をめぐり「差別とデマのない五月祭を」と訴える学生側と参政党員らによる混乱が発生、五月祭常任委員会の判断で中止が決まった。さらに、その後、五月祭への爆破予告が届いたことも明らかになり、午後3時頃、同日の全企画中止が決定した。

 この講演会と爆破予告との関連は明らかになっていない。

神谷宗幣代表の講演会をめぐり会場周辺は騒然。(撮影/昼間たかし)

 神谷氏の講演会をめぐっては、開催を前に東大生の有志が差別発言などを懸念し、意見表明するXアカウントを作成。これに対して、かねて反差別カウンターに熱心な人々が、東大正門前での行動を呼びかけるなど注目が集まっていた。有志学生の一人は語る。

「自分たちの活動は中止を求めるものではなく差別発言をしないよう求めるものでした。メンバーのほとんどは社会運動に参加しているわけでもなく、これだけ外部に反響が広がったのには驚きました」

 当日、学生らは大学自治の原則に基づいて、ほぼ学籍者のみで会場に予定されていた教室の周辺で座り込みを開始。開始1時間前の午前11時過ぎになり20人あまりの参政党員が姿を現した。

 多勢に無勢で座り込みを突破された学生たちだが、教室の扉は施錠されたまま。混乱に対処するため五月祭常任委員の学生もやってきたほか、正門前で活動していたカウンターや、講演会に参加予定の来場者、野次馬まで集まり混沌とした状況に。

学生らに恫喝繰り返す

 会場にも入れず、追い詰められた参政党員とみられる人たちは、座り込みをしていた学生らに対し「暴力を振るうしかない」「顔を覚えてぶち殺す」などと恫喝を繰り返し、取材陣にも「撮影するな」と食ってかかる始末だった。

「参政党メンバーに誓約書を示して『これに神谷さんに署名してもらいたい』と要求しましたが、『私の段階で拒絶します』と、スマホで写真だけ撮って受け取りすら拒絶されました」(前述の有志学生)

 結局、開始予定時刻から1時間を過ぎても開場すらされないまま混乱が続き、午後1時過ぎに五月祭常任委員会が「中止になったので、退出してください」とアナウンス。双方が三々五々退出し、ようやく混乱は収まった。

 この間、主催の「右合の衆」の学生の姿も見られたものの有志学生との対話はなく、有志学生を恫喝する参政党員の陰に隠れている形であった。また、神谷代表は一度も姿を見せることがなかった。

 こうして、いったんは混乱が収まったが、中止決定後の午後3時頃、五月祭常任委員会および特定の企画団体に対し、本郷・弥生キャンパスの各所に爆弾を仕掛けるとの犯行予告メールが届いていたことが判明した。主催者側が大学および警察と協議した結果、来場者の安全確保が困難と判断され、同日の全企画が中止となった。翌17日は手荷物検査の実施など安全対策を強化した上で再開された。

 あくまで大学自治原則に基づいて行動した有志学生に対して、参政党側は外部から党員を動員して、開催にこぎつけようとした。しかし、混乱を看過しない五月祭常任委員の前で恫喝に走るなど稚拙な行動を連発。国政政党が、大学自治を踏みにじるという醜態をさらすことになった。

(『週刊金曜日』2026年5月22日号)

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