朝鮮学校無償化除外と茂木外相の拉致問題発言の撤回求め国会議員らが声明
阿久沢悦子・生活ニュースコモンズ|2026年6月2日7:16PM
朝鮮学校の無償化除外に絡み茂木敏充外相が国会答弁で北朝鮮の拉致問題の報復とも受け取れる発言をしたことに対し、国会議員らが3月16日、発言と無償化除外の撤回を求める共同声明を発表した。

無償化除外については昨年11月28日に参議院拉致問題特別委員会で伊勢崎賢治議員が、同12月5日には衆議院の同委員会で上村英明議員(当時)が「国連から何度も是正勧告を受けている」と質した。茂木外相は「日本からも13歳の少女が拉致されている。完全にこれが人道問題」などと答弁。今回の共同声明は同発言が「政治・外交上の報復を、国内の特定集団への不利益で正当化する論理は『集団的懲罰』に類似し、これが有事にエスカレートすれば国際人道法上の戦争犯罪ともみなされる」と指摘して「法治国家としての日本の地位と品位を貶める」と批判。また、今年度から始まった高校生等・新修学支援制度で生徒の在留資格を確認し、留学生を対象外とする措置などにも異議を唱えた。
拉致問題を無償化除外の材料にするロジックは安倍晋三政権時代から与党内部で踏襲されてきた。だが最近は朝鮮学校の生徒に日本にルーツを持つ子が増え、卒業生も日本社会で広く活躍している。他方で同学校に公的な支援がないことから保護者らが手弁当で運営を支えている厳しい状況もある。
東京都内の朝鮮学校に子ども3人を通わせている40代の女性は、「子どもには自分のルーツを大切に、自信を持って生きてほしいと考えて選んだ。実情を見て知って、偏見に基づく差別的な取り扱いをなくしてほしい」と話す。
(『週刊金曜日』2026年5月22日号)
※定期購読はこちらをクリック







