柏崎刈羽原発運転差止仮処分申立て 「司法で、止める。今ここで、止める。」
脱原発弁護団全国連絡会|2026年4月30日6:02PM
東京電力柏崎刈羽原発6号機の営業運転開始の4月16日、同原発30キロ圏内の住民3人が、東京電力柏崎刈羽原発6、7号機の運転差し止めの仮処分を新潟地裁に申し立てた。

申し立て後の記者会見で、脱原発新潟県弁護団代表の和田光弘弁護士は、新潟地裁の本案訴訟の状況について説明。柏崎刈羽原発の再稼働に関し、新潟県花角英世知事による「地元同意」や、14万3196筆の署名を集めた柏崎刈羽原子力発電所再稼働の是非を問う県民投票条例案を県議会が否決し、なし崩しの再稼働という状況から、本訴の審理の促進を昨年から裁判所、被告代理人に要請し、早期結審を求めてきたが、今後1年以内の判決の見込みがないことから、迅速な審理と判断を求めて運転差止の仮処分を申し立てたと述べた。
そして、東電福島第一原発事故から15年が経っても緊急事態宣言発令中で、多くの人たちが苦しんでいる中、事故当事者である東電の柏崎刈羽原発の運転はあり得ないと思っており、司法による運転差止の仮処分決定により止めていただきたいというのが申し立ての趣旨であると述べた。
同じく代理人で、脱原発弁護団全国連絡会共同代表の河合弘之弁護士は、「原発を巡るマスコミの報道は推進一色に染められている中で、柏崎刈羽原発の営業運転が始まるのを、見過ごすことはできない。仮処分を起こさなければ、営業運転を容認、拱手傍観していると誤解されかねない。今日の仮処分には私たちは反対し続けるという意思表明の意義もある。東電が自分たちが生き残るため、利益をあげるためのみの再稼働であり、早期に止めるべきである。基準地震動の過少性(活断層の連動想定の欠落と不適切な要素地震開放基準波の使用)と避難計画に実行性がないことの問題にぎゅっと絞って、先行する本訴の14年間の実績があるのだから、早急に決定をもらえると確信している」と述べた。
申立人の吉田隆介さんは、「福島原発で未曽有の災害を起こし、取り返しつかない状態を招いた東電が、柏崎刈羽原発をぬけぬけと再稼働する厚かましさを許しがたいと思っている。それから、新潟県知事にもモノ申したい。花角氏は知事選に出馬した時は、原発の再稼働は県民の信を問うてから決めると言っていたはずなのに、それを反故。県議会はそれぞれの地区の代表だから、県民の信を問うのと同じだと姑息な理由を考えて、県議会で保守政党が多いから容認されるのはわかっていたはず。このような再稼働の容認の仕方は民主主義に反していると思う。県知事には県民の安全と暮らしを守る職務があるのに、それをないがしろにして、国の方針に、あるいは東電の思うように容認をする、これは到底許すことができない」と申立人になった思いを述べた。
同じく申立人の小木曽茂子さんは、2007年の中越沖地震の時は、海の日で津南町の体育館に小学生の子どもといたが、天井の板がはがれて外に避難したという。黒煙を上げる柏崎刈羽原発3号機、そして海と空に放射能が漏れたと報道があったのは2日後。大変なことになったと思い、この柏崎刈羽の原発震災を伝えようと各地で話をしてきたところ、11年3月20日過ぎにも福島で集会を予定していたが、福島第一原発事故が起き、「間に合わなかったと全身の力が抜けた。もう二度と、あのような思いをするのは嫌なのです。いくら国や東電が対策を立てても地震の規模や時期を予知できない。地殻変動にも対応できない。今すぐ再稼働を止め、少しでも安心した日常生活を送れるように、良い結果が得られるように皆様とともに頑張りたい」と思いを述べた。
仮処分を命ずる決定が出れば、ただちに差し止める法的効力が生ずる。
(『週刊金曜日』2026年4月24日号)
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