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米軍の小学校空爆で168人死亡 大使館前など抗議・追悼続く

本田雅和・ジャーナリスト|2026年4月14日5:49PM

 米・イスラエル軍の対イラン・対パレスチナ戦争では学校や病院への攻撃が続く。大使館周辺では抗議・追悼で大勢の人が集まった。

4月5日、東京・赤坂のアメリカ大使館前には在日韓国民主統一連合の孫亨根議長(右から2人目)らも駆けつけて応援演説するなど、多国籍の市民らが「子どもや病人を殺すな」のバナーを持って抗議の声をあげた。(撮影/本田雅和)

 4月5日、米国大使館近くや首相官邸前には多国籍の市民のべ200人以上が駆けつけ、トランプ米大統領を「戦争をビジネスと遊びにする独裁者」、高市早苗首相を「恥ずかしい追従者」などと非難する抗議行動を繰り返した。「国際法違反どころか侵略による虐殺そのもの」「子どもたちが学び、遊ぶ小学校を空爆した」と訴える在日イラン人やイランと日欧米・中東にルーツを持つ人々、「怒りとかなしみに家でじっとしていられなかった」という日本人もいた。

 3月29日夕には東京のイラン大使館の許可を得て敷地内に次々と集まった市民らが、追悼の集会を開いた。「NPOイラン文化センター」で通訳・作家として働くジャフャルザテ・エラヘさん(58歳)の緊急呼びかけに応じた。

 ヒジャブやスカーフを身にまとうエラヘさんらは祖国イラン政府を支持するシーア派のイスラム教徒女性(ムスリマ)らとその連れ合い、在日団体「私のイラン」のメンバーと、日本で働いたり学校に通ったりしている若者や友人たちだ。エラヘさんらは大使館の玄関に犠牲者の子どもたちの写真と名前、説明板を掲示し、参加者らに「殉教者に捧げる」という赤いチューリップや赤いバラを配った。さらにこの空爆で2人の子どもを失った母親の手紙を読み上げ、自作の詩を朗読した。

 ニューヨーク・タイムズやロイター通信など欧米やイラン系通信社の報道によるだけでも、2月28日午前10時半ごろ、イラン南部のミナブの小学校へのロケット弾攻撃は、死者168人、負傷者96人を出した。死者には7歳から12歳までの男女児童110人と教師と保護者30人が含まれる。生存者の証言によると、一度目の攻撃で恐怖のために女性教師のまわりに手を繫いで集まっていた子どもたちの頭上に二度目の爆撃があった。

 米軍関係者は欧米メディアに「革命防衛隊の軍事施設が近接していた」と誤爆の可能性を示唆しているが、エラヘさんらは「10年以上前から学校の建物で民間の施設だった。米軍が空爆前に情報を知らないはずがない」と反発している。市民の中には『週刊金曜日』のペイマン・セアダット駐日イラン大使へのインタビュー記事を掲げる人も。川柳をうたう乱鬼龍さんらは「米国に従わないイラン人の命に格差をつける米国政府だけでなく、トランプに追従する高市早苗首相が人間として恥ずかしい」などと口々に非難。ある若い女性は「あなたとともに」と自分で調べたというペルシャ文字の掲示板を胸に掲げ追悼していた。

(『週刊金曜日』2026年4月10日号)

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