「家賃高すぎ、何とかしろ!」 新宿街頭で市民らが“値上げラッシュ”に抗議
竪場勝司・ライター|2026年4月6日8:25PM
「家賃高すぎ。何とかしろ!デモ」が3月14日、東京・新宿であり、家賃高騰に苦しむ市民約130人が「住まいは人権」などのコールを上げながら、街を練り歩いた。

賃貸住宅の借家人の権利向上をめざして2009年に結成された「住まいの貧困に取り組むネットワーク」と首都圏青年ユニオンがデモを共催した。3月6日の記者会見で、主催者メンバーの一人、高崎経済大学の佐藤和宏准教授は開催趣旨についての基調報告中、1989年から2019年まで、可処分所得に占める住宅費の負担率がほぼ右肩上がりで上昇してきたことを指摘。「家賃上昇は長期的なトレンド。ここ2~3年で高騰したものではない」と説明した。
また、会見で主催者はデモでの緊急要求項目として①住宅扶助および住居確保給付金の引き上げ、②東京都独自の家賃補助の実施、③家賃ブレーキ制度(上限額を超える家賃引き上げの禁止)導入、④住居確保給付金の給付要件緩和、⑤公営住宅新築、建て替えによる供給増、⑥属性を理由とした入居差別の禁止、⑦公的保証制度の創設――を挙げた。
14日に集合地点の新宿駅東口から始まったデモはサウンドカーの先導下、横断幕やプラカードを掲げた参加者の隊列が続いた。
響き渡るのは「家賃バカ高!」「給料バカ安!」などのラップ調のコール。次第に熱を帯びると叫びは「家賃が高くて」に続き「遊べない!」「眠れない!」「貯金もできない!」と、より具体的に。さらに「家賃下がれば幸せいっぱい!」などと声を合わせた。
原因「国や都の政策に」
デモの途中ではサウンドカーの上からのスピーチが行なわれた。『時給はいつも最低賃金、これって私のせいですか? 国会議員に聞いてみた。』などの著書があるライターの和田靜香さんも登壇。
「家賃を下げてちゃんと家賃補助をしろ。東京都は公営住宅を20年以上も新設していない」と、都の住宅政策を厳しく指弾したうえで「昔のような大型の団地を造るのではなく、小ぶりの団地や空き家を準公営団地にして貸すようにと住宅の研究者たちがアドバイスを続けているのに(都は)知らん顔をしている。私たちの怒りに耳を傾けろ」と訴えた。
「住まいの貧困に取り組むネットワーク」世話人の稲葉剛さんも、「住宅政策の専門家は手取り収入の約2割が家賃として妥当と言うが、手取りが20万円なら4万円、15万円なら3万円だ。しかし東京のどこに3万~4万円のアパートがあるのか」と指摘。東京五輪開催が決まった13年以降の再開発ではタワマンが続々建てられる一方、低廉な住居が東京の街からは一掃された印象もあるほか、ここにきて家賃の値上げラッシュという深刻な事態も生じている。家賃も含めた住宅費の高さに負担を感じる人が次第にマジョリティになりつつある。現実問題として家賃値上げを通告されれば、以後は食費や生活費を削ることで対応するか、あるいは東京を出て家賃の安い場所に引っ越すしかない。
そうした実態を招いた根源には国や都の政策があると稲葉さんは批判。「私たちは、すべての人に安心して暮らしていける住まいを保障する政策を求めている。公営住宅を増やして、家賃の値上げにストップを」などと訴えた。
デモの参加者たちは駅東口から出発して駅を周回し、新宿区役所までのコースを約1時間かけて歩き、道行く人々に呼びかけた。
(『週刊金曜日』2026年3月27日号)
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