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連合がフリーランス実態調査 「権利守る法律整備」求める声が1位

古川晶子・ライター|2025年11月24日3:59PM


 日本労働組合総連合会(連合)は10月1日、「フリーランスとして働く人の意識・実態調査2025」の結果を公表した。昨年11月制定のフリーランス保護法を焦点とした設問では、さまざまな問題が法施行後も「改善されていない」との回答が過半数となり、法の実効性に課題があることが表れた。

朝日新聞出版側とパワハラ訴訟中の原告Aさん(左)と代理人。9月17日の裁判報告会で。(撮影/古川晶子)

 調査は6月27日から7月1日までインターネットリサーチにより実施。全国のフリーランスとして働く20歳以上の男女1000人の回答を集計した。回答者の仕事の種類は舞台や映像、マンガや文筆、伝統芸能などの文化・芸能・芸術の分野が最も多く、そのほか事務・ビジネス関連、医療・健康、運輸・輸送、通訳・ガイドなど多岐にわたる。専門性と経験がものをいう仕事が多く、国家資格が必要なものもある。

 フリーランスという働き方についての満足度は「非常に満足」「やや満足」を合わせて53・4%。しかし、その満足度を支えているのは「仕事内容・質」60・9%、「働きがい・やりがい」61%、などで、「収入」は26%にとどまる。

 フリーランスがより働きやすくなるために必要だと思うことについては「フリーランスの立場や権利を守る法律の整備」が1位(30・1%)で、文化・芸能・芸術関連では35・3%と特に高い。フリーランス保護法には取引の適正化や就業環境の整備を目的として、労働者性と実態に即した契約書の整備、ハラスメント防止体制の整備などが盛り込まれている。調査には法施行後の現場での課題改善に焦点を当てた設問があるが、その結果は「改善されていない」との回答が過半数だ。期日までにきちんと報酬が支払われない(55・2%)、委託内容や報酬額、納期等の取引条件が口約束のみで明示されない(63・3%)、ハラスメント防止措置を発注者が講じていない(64・9%)など法の実効性に問題があることが表れている。

今も訴訟継続中の事例が

「5年経った今も、デスクの名字を目にしただけで、体がガタガタ震えて寒気がする」

 フリーランスのライター兼編集者としてパワハラに遭ったAさんは9月に行なわれた裁判の報告会見で語った。精神科に通院中で、人前で身体症状が出るため取材活動ができなくなり廃業した。経済的に苦しく、現在はルームシェアで生活しているという。

 Aさんは2018年から19年にかけて朝日新聞出版から編集業務を受託した。業務量や内容が当初の提示より膨大で、担当デスクに相談したが適切な指示がなく、逆に進行遅れの原因がAさんにあると非難され、「親の顔が見たい」などと書かれたメールを業務にかかわる複数人に同報で送信されるなどのハラスメントを受けた。22年に同社とデスクを提訴し、一審で加害が認められたものの非常に限定的であったため控訴した。判決は11月10日と予定されている。

 報告会でAさんは、一審後に半年間行なわれた和解協議の内容にも言及。誠実な謝罪と再発防止を講じるべき立場にあるにもかかわらず、朝日新聞出版側はデスクの言動について「Aさんが業務を遅らせた中でやむを得ず出た表現」であるとして、被害については「一顧だにしなかった」という。

 フリーランスで働く人の立場は脆弱だ。ハラスメントや契約違反により生活基盤そのものが危うくなるような現状は、一日も早く改善されなくてはならない。

(『週刊金曜日』2025年10月17日号)

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