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参議院、女性当選者は過去最多42人も候補者比率は29・1%で政府目標に届かず

山田道子・ライター|2025年8月6日6:24PM

 7月20日に投開票された参院選で女性の当選者は、前回2022年選挙の35人を上回る42人で、過去最多となった。内訳は、選挙区27人、比例代表15人。政党別では、自民党7人、立憲民主党12人、日本維新の会3人、国民民主党5人、共産党2人、れいわ新選組2人、参政党7人、無所属4人。非改選を含め参議院の女性議員は73人、割合は29・4%に増えた。

 しかし候補者数は152人で、割合は前回選挙の33・2%を下回り29・1%。政府は、第5次男女共同参画基本計画で2025年までに国政選挙の女性候補者の割合を35%にすることを目標にしているが、及ばなかった。

政党別候補者と当選者の女性比率。(作成/編集部)

 政党別では、れいわ新選組45・8%(11人)、参政党43・6%(24人)、共産党42・6%(20人)、立憲民主党41・2%(21人)、社民党36・4%(4人)。政府目標の「35%」を下回ったのは、国民民主党29・3%(12人)、日本維新の会25・0%(7人)、日本保守党22・2%(2人)、自民党21・5%(17人)、公明党20・8%(5人)だった。

 議席の半分を女性にすることを目指す「クオータ制を推進する会」(Qの会)代表の山崎摩耶氏は、「18年に制定された候補者男女均等法から3回目の参院選で、女性候補者が3割に達しなかったのは残念だ。特に、与党には政府目標の『35%』を厳守していただきたい」と釘を刺す。

「日本人ファースト」を訴え躍進した参政党。ジェンダー政策では選択的夫婦別姓、LGBT理解増進法、同性婚いずれにも反対で「社会進出一辺倒ではなく、お母さんや専業主婦は女性に与えられた大切な選択肢であることの理解を推進する」との政策も打ち出す。

 山崎氏は「ジェンダー平等のため女性議員を増やす運動をしてきたが、参政党の女性議員擁立はその方向ではない。自国主義が日本にも及んでいるのは要注意」と危機感を表明。そして「そのような時代だからこそ、グローバルスタンダードであるジェンダー平等やクオータ制を、周回遅れの日本は進めなければならない」と話した。

ジェンダー平等政策で幸せになる未来像示す

「女性議員が増えればジェンダー平等が進むという時代ではなくなったと感じる」と複雑な思いを抱くのは、ジャーナリストの浜田敬子氏。『朝日新聞』の出口調査によると、東京選挙区で2位当選したさや氏に投票した女性は10代と30代が多いなど参政党には若い女性の支持も目立つ。

 浜田氏は「共働き・共育て政策がジェンダー平等政策の一環として推進されているが、子育てに専念する専業主婦でいたい生き方を認めてほしいという女性もいるだろう。そのような女性に参政党の『男女共同参画は行き過ぎ』『子ども1人につき月10万円の教育給付金』などが響いたのではないか」と分析する。

 そして「専業主婦という価値観を否定はしないが、実質賃金が上がらない今、男性中心の働き方モデルは限界に来ている」と指摘。「男女ともに働き、男性も育児したほうが世帯年収が増え、男性も子どもといい関係になる。女性は、社会保険料支払いなどが生じる『年収の壁』を超えて働き、経済的に自立した方が、夫と離婚、死別というリスクを最小限に抑えられる。このような事実を丁寧に説明し、いずれが得かを示し、選んでもらうことが重要だ。立憲民主党などは他党を批判するだけでなく、こうした未来像をもっと示すべきだった」と浜田氏は力説した。

(『週刊金曜日』2025年8月1日号)

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