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ベトナム戦争「終結」50年、元政治囚の歌舞団が11月来日 拷問に耐え反戦歌う

本田雅和・編集部|2025年7月29日2:38PM


 ベトナム人民は植民地支配と侵略に抗い、最後は米軍を追い出して傀儡政権を倒した。その「サイゴン(現ホーチミン市)解放」から半世紀。かつて「政治犯」として捕まりながら、拷問にも非転向を貫き、獄中では歌をうたい、鍋を叩いて抵抗を続けた女性革命闘士ら12人が11月15日に来日する。

身ぶり手ぶりで拷問の様子を証言するチュオン・ミーレさん。2023年8月、ホーチミン市で。(撮影/本田雅和)

非暴力抵抗が大きな支え

 実行委員会(鈴木勝比古事務局長)の主催で1週間の滞在だが、東京や関西で集いを開き、歌舞の交流をすることなどが決まった。

 ベトナム反戦運動が広がった背景には、アメリカ合州国の大量虐殺戦略とは対照的に、ベトナム側が「女・子ども」を含む全人民的な民族自決・民族抵抗を選んだ歴史的必然性、その主要部分で非暴力抵抗運動が大きな支えになっていたことなどがあり、本誌連載「『本多勝一のベトナム』を行く」(2023年11月3日号~24年3月22日号)で詳細に分析した(風媒社『ベトナム戦争 匿されし50年の検証』参照)。

 12歳から革命運動に参加し、24歳で治安維持法違反容疑で投獄されたチュオン・ミーレ(84歳)が、訪日団の団長。今もベトナム共産党の青年同盟顧問で、文芸活動を担当している現役活動家だ。

 チャン・ティ・チュック・チー(71歳)は1970年、15歳で逮捕状なしで拘束されたあと、監獄4カ所をたらい回しされ、最後はコンダオ刑務所でサイゴン陥落の年まで収監された。フランス植民地時代から悪名高い刑務所で、口を割らない頑固な囚人には「虎の檻」と称する、天井もない鉄格子だけの野外房があり、灼熱の直射日光を浴びさせる拷問に使われた。

 ほかにもグエン・ゴック・アイン(74歳)、グエン・タイン・サン(76歳)、ファン・ティ・べートゥ(76歳)、グエンティ・クック(76歳)が、コンダオ刑務所経験者。中でもベートゥは軍や警察施設での留置も数えれば監獄7カ所を経験し、釈放後には75年4月のサイゴン陥落に至る「ホー・チ・ミン作戦」に参加。戦後はホーチミン市のベンタイン市場の管理局長など経済面での国づくりの要職を務めている。

11月16日に解放記念集会

 一行は11月16日午後2時から東京・御茶ノ水の全労連会館ホールで開かれる「ベトナム戦争終結50周年記念 元政治囚の来日公演の夕べ」に参加する。古田元夫・日本ベトナム大学学長の記念講演があり、ベトナム訪問経験豊かな平井明美・元所沢市議の司会で元政治囚メンバーらの紹介や歌と踊りが披露される。

 元政治囚らはその後、獄中での健康被害の診察などを東京都内の病院で受け、19日から名古屋、奈良、大阪などで反戦市民団体との意見交流会や歌舞披露の集い、記者会見などが予定されている。

 各行事の窓口は日本AALA(日本アジア・アフリカ・ラテンアメリカ連帯委員会☎03・6453・7297)と各支部が担当。日本AALAは200万円を目標に1口1000円以上の募金を実施中だ(※)。(敬称略)

※ゆうちょ銀行・支店〇一九 口座記号00110-6-72434
口座名義 日本AALA連帯委員会 「ベトナム来日公演」と明記のこと。

(『週刊金曜日』2025年7月25日号)

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