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理系研究者アンケート 約7割が選択的夫婦別姓制度賛成 「通称使用では問題解決せず」
宮本有紀・編集部(2025年7月4日号)|2025年7月11日7:30AM
科学技術系専門職の男女共同参画実態調査や提言活動を行なう一般社団法人男女共同参画学協会連絡会は、選択的夫婦別姓制度に関する研究者へのアンケート調査を今年4月~5月に実施。6月16日には代表理事の佐藤宣子九州大学教授らが記者会見し、結果を発表した。調査対象は学協会連絡会加盟の会員で有効回答数は7582人(男性5094人、女性2344人、無回答127人、他17人)。
結果は、別姓制度賛成が全体の67・2%、女性は82・7%。「結婚改姓と通称使用は女性72・6%、男性4・6%と女性に偏っている」(佐藤氏)実態があり、通称使用者のうちトラブルがあると答えたのは男女あわせて78・3%だった。中には2022年の「通称使用拡大」政策がとられた後も「文部科学大臣表彰若手科学者賞という栄誉ある賞を受賞したのに、賞状は戸籍名しか許されなかった」事例もある。同会の志牟田美佐アンケートWG委員長は「研究者の業績は名前で紐付けされている。研究論文は名前で検索されるので、改姓すると研究実績がつながらない。研究名と表彰時の名前が違うと、自分だと証明しなくてはならない」と解説。通称使用では問題は解決しないと述べた。

研究者だけでなく経済界、労働界からも導入を求められている選択的夫婦別姓制度だが、今国会でも実現できなかった。制度を導入する立憲民主と国民民主の法案、通称使用を法制化する日本維新の会の法案が国会に提出され、28年ぶりに別姓法案が審議されたものの採決は見送り。秋の臨時国会での継続審議が見込まれている。
6月17日の衆議院法務委員会に参考人として出席した「第三次選択的夫婦別姓訴訟」弁護団長の寺原真希子弁護士は、「法案を提出された3党のご尽力に感謝を申し上げたい。維新の『通称法制化』案については参考人として問題点を指摘したが、法案という形で内容を明らかにして下さったために議論が深まったものであり、敬意を表する。それにもかかわらず、自民党内で意見がまとまらず、継続審議となったことは残念だ。自民党には『できるかぎり速やかに合意を得ることを目指し、秋の臨時国会において審議する』との与野党理事懇談会による合意を反故にすることなく、誠意をもって審議を行なっていただき、制度の実現につなげたい」と話した。







