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「ニュース女子」裁判の控訴審判決、高裁もDHCに賠償命令

岩本太郎|2022年6月25日7:30AM

 沖縄の米軍基地建設反対運動を報じたテレビ番組「ニュース女子」(東京MXで2017年1月放送)で名誉を毀損されたとして、人権団体「のりこえねっと」共同代表の辛淑玉さんが同番組の制作会社「DHCテレビジョン」と司会者の長谷川幸洋氏(当時『東京新聞』論説副主幹)への損害賠償などを求めた裁判の控訴審判決が6月3日にあった。東京高裁(渡部勇次裁判長)は名誉毀損を認めてDHCに550万円の損害賠償と謝罪広告掲載を命じた一審の東京地裁判決(昨年9月1日)を支持した。

6月3日午後、東京高裁判決後の記者会見で語る辛淑玉さん。(「のりこえねっとTube」より)

 控訴審ではDHCのほか、一審が責任を認めなかった長谷川氏について辛さんが、辛さんの提訴で名誉毀損されたとする長谷川氏がそれぞれ控訴していたが、判決はこれらをいずれも棄却した。

 同日午後の記者会見で原告代理人の佃克彦弁護士は、「こちらの主張に沿って本件適示事実を認定してくれた一審判決をバージョンアップした判決」と評価。

 同じく原告代理人である金竜介弁護士は、辛さんへの名誉毀損は認めても人種差別は認めなかった一審判決に比べ、控訴審判決では番組が「在日朝鮮人である原告の出自に着目した誹謗中傷を招きかねない」と、そこに差別があったと指摘している点を「一歩踏み込んでくれた」と評価した。

 辛さんは冒頭「負けなかった」との勝利宣言で判決を喜びつつも「沖縄の平和運動を叩くために私の出自を使い、裏付けのない情報をまとめて地上波で出した」と、改めて番組への怒りを表明。自身への名誉毀損は認められたもののなお差別され続ける沖縄に対してむしろ「申し訳ない」との思いもあるほか、今も番組がネット上で見られる実態が続いていることの問題性を強く訴えた。

 DHCテレビは判決当日、裁判所前からの中継番組に山田晃社長自らが出演し上告の意向を表明。舞台は最高裁へと移る模様だ。

(岩本太郎・編集部、2022年6月17日号)

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