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石川優実さん、控訴審も勝訴
#KuToo批判ツイートの引用は「著作権侵害」にあたらず

小川たまか|2022年4月23日10:30AM

判決後も続く攻撃的投稿
同じく代理人の太田啓子弁護士は、ツイッター上で実名アカウントを持つ弁護士が同書に著作権違反の可能性があるという内容の投稿をしていた事実を指摘。「そこに攻撃したい人たちが嬉々として飛びついた」と訴訟に至る経緯に触れ「弁護士のミソジニー(女性蔑視・嫌悪)からくる事実認識の歪みが恥ずかしい」と述べた。石川さんも「本が発売されデマが流され始めたときから今日まで、根底にミソジニー・女性蔑視がなかったかどうか考えてもらいたい。私個人の問題として矮小化しないでほしいと思います」とコメントした。

ツイッター上では判決後も、一部の弁護士が「違法ではないと裁判所が判断したものでも、社会常識に照らして不当だと考えられるものは声を大にして『不当だよ』と言ってよいです」「とある靴のお方に関する騒動を見て思ったのでした」などとツイートし、同書に問題があったと言い募る投稿が絶えない状況だ。現代書館の編集者、山田亜紀子さんは、アマゾンの書籍レビューにデマが多く書き込まれていることに対し「発信者情報開示の請求などができないかと考えている」と話した。

昨年10月、OSS立ち上げの会見で誹謗中傷ツイートの数々を紹介する石川さん。(撮影/小川たまか)

石川さんや山田さんは昨年、ネット上の誹謗中傷被害を受けている当事者団体「Online Safety For Sisters(OSS)」を立ち上げている。控訴審判決の翌日、3月30日には立憲民主党のジェンダー平等推進本部からOSSがヒアリングを受け、特に女性や障害者に対する偏見に基づく暴言があることなどを説明したという。

原口一博衆議院議員は、OSSにヒアリングしたというツイートをした途端に心ないリプライが飛ばされたことに触れ「まず第一段階として欧州なみに性差別のない社会を目指し立法を行いたい。この書き込みで思いを更に強くした」とツイートした。

(小川たまか・ライター、2022年4月8日号)

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