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「むらさきロード2021」
性暴力、DV、格差にNO!
ジェンダー平等社会を

小川たまか|2021年12月10日7:15PM

オープニングイベントであいさつした実行委員会の須藤延恵代表は、「むらさきロードが始まった13年前は私自身、DVの真っ只中にいた」と過去の経験を話した。職場などで相談しても「愛されているから」「そのぐらい我慢する」と言われる中、区の相談員に会って初めて「それは精神的DV。すぐ相談に来た方がいい」と言われたという。須藤さんはその後、支援者を目指して勉強をし、現在は相談員として働いている。コロナ禍で深刻なDVや虐待、性暴力の相談が多く寄せられていることに触れ「孤立させられている人が誰かとつながって力を取り戻せるように」と力を込めた。

協力団体のNPO法人全国女性シェルターネットの北仲千里さんは、「こっそり離婚したり会社を辞めたりしてDVやセクハラ被害とわからない人がたくさんいる。今日は世の中に隠れているたくさんの人に伝わるようなパレードにしたい」と話した。

「あなたは悪くない」と呼びかけるバナーも。(撮影/宮本有紀)

イベントやパレードに参加した国会議員は、福島みずほ議員(社民党)、吉田はるみ議員(立憲民主党)、山添拓議員(共産党)、田村まみ議員(国民民主党)。福島議員は、性犯罪に関する刑法の改正や被害当事者支援の予算の少なさ、リプロダクティブヘルス&ライツなど複数の点について触れ、「中絶のときの配偶者同意の要件を取りたい」「国会の中で法律改正を含めやっていきたい」と話すと会場から拍手が上がった。

賛同人として参加した斉藤秀樹弁護士は、「暴力はDVの本質ではない。親密な間での支配やコントロールがDVであり、暴力はその一つの手段にすぎない」と話し、身体的暴力の有無に重点を置く現在の公的機関の認定に疑問を示した。

パレードの後の交流会では、当事者や支援者らが口々に思いを語り、さらなる支援の拡充を求めた。

(小川たまか・ライター、21年12月3日号)

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