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「こども庁」設置構想、菅政権の本音は? 
衆院選目当て、看板倒れか

吉田啓志|2021年5月11日3:50PM

菅義偉政権内で「こども庁」の設置構想が急浮上してきた。複数省庁にまたがる子ども関連政策の所管を一元化し、縦割り行政を打破する狙いという。

自民党は4月13日、「こども・若者」輝く未来創造本部を発足させて議論を始めた。本部長に就いた二階俊博幹事長はあいさつで「全てのこどもの未来に責任を持つのが自民党だ」と意気込んだ。同本部は菅総裁直属で党幹部らが名を連ねる。6月に政府が策定する経済財政運営の基本方針「骨太の方針」に素案を反映させ、2022年度の庁発足を目指す。

だが、実態は政権浮揚策を模索する首相が若手議員の提言に飛びついた格好で、唐突感は否めない。「所管の中身は庁発足後に決めてもいい」(自民党幹部)という拙速ぶりからしても、年内にある衆院選向けの公約に盛り込むことが主眼のように映る。

「若者にアプローチするにはどうすればいいかな」

きっかけは1月24日、ネット通の自民党の山田太郎参議院議員からSNSの効果的な使い方などを聞いていた首相がふと漏らした上の問いだった。子ども関連政策の司令塔不在を嘆き、こども庁構想を温めていた山田氏が私案を示すと、首相や首相周辺は「子育て世代に受ける」と反応した。

山田氏ら中堅若手議員は勉強会で山田私案を提言に練り上げ、4月1日に首相に渡した。首相はその日のうちに二階氏に総裁直属機関での検討を指示し、5日の参院決算委員会では「組織のあり方を抜本的に考えていく必要がある」と踏み込んだ。

こども関連政策の所管は多省庁にわたる。児童虐待防止には警察庁や文部科学、法務、総務などの各省、幼稚園は文科、保育園は厚生労働、認定こども園は内閣府といった具合。政策決定に時間を要するなど非効率なのは確かだ。山田氏らの提言は専任大臣が率いるこども庁に強い権限を持たせ、児童虐待、子どもの自殺、産前産後の支援などの分野で各省庁の司令塔になるよう訴えている。

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