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維新の執念、11月再び住民投票 
住民分断する「大阪都構想」

粟野仁雄|2020年9月25日6:43PM

「大阪市廃止分割対策本部」発足会見で語る辻元清美氏(左から2人目)。(撮影/粟野仁雄)

傍聴席の男から飛び続けるヤジに本田リエ議長(大阪維新の会)は「地方自治法により退場を命じます」。だが直後に閉会した。

9月3日の15時半前、大阪市議会は懸案の「大阪都構想」の賛否を問う住民投票を賛成57票、反対25票で可決した。大阪府議会では8月に可決しており、11月1日に5年半ぶり、二度目の住民投票が行なわれることが決まった。

松井一郎大阪市長(日本維新の会・大阪維新の会代表)は「住民のみなさんに判断していただきたい。身が引き締まる思い」と記者団に語ったが「新型コロナウイルス対策が第一の今なぜ?」の質問には「コロナがいつ収束するかわからない。反対する人はいつでも反対でしょ」などとかわした。

議決前の討議では構想を進める守島正市議(大阪維新の会)が「四つの特別区の設置で住民サービスが拡充される大阪市を作っていきたい」。反対する自民党の川嶋広稔市議は「協定書はリスクや課題しか見つからない。政令指定都市、大阪市の強みを生かさなくては」、共産党の井上浩市議は「コロナ対策が最優先課題」と訴えた。

住民投票で賛成多数になれば大阪市は解体され、2025年1月1日から四つの特別区に分割。東京23区のように区長は選挙で選ばれる。大阪市の名は消えることになるが、大阪府を「大阪都」に変えるなら地方自治法を変えなくてはならない可能性もあるという。

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