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映画配給会社アップリンクめぐるパワハラ訴訟 
社長声明に元従業員ら怒り

岩本太郎|2020年7月15日8:01PM

6月22日、原告側は二度目の会見でアップリンク社長の姿勢を改めて批判した。(撮影/岩本太郎)

東京の渋谷や吉祥寺、京都での映画館経営も行なう映画配給会社アップリンク(と同社関連会社)の元従業員の男女5人が、同社の浅井隆社長から在職中にパワーハラスメントを受けたとして、浅井氏と同社などに計760万円の損害賠償を求める訴訟を6月16日に東京地裁に起こした。

同日に東京都内での記者会見に実名・顔出しで出席した原告らは浅井氏より日常的に受けていた叱責などの事例を公表。「精神疾患者を雇った俺がおかしかった」など人格否定的な発言や「休日返上の業務中、猫カフェに一緒に入るように求められた」などの事例もあったという。スタッフの中には体調を崩し休職や退職に追い込まれる者もいたことなども訴えた。

これに対してアップリンク側は同日に公式サイト「お知らせ」で浅井氏の短い謝罪の声明、さらに3日後の同19日には同じく浅井氏が「謝罪と今後の対応について」と題した長文にわたる声明を載せ、謝罪とともに、今回の件について社外の専門機関に調査を依頼する意向、社内体制の改革を行なう考えなどを明らかにした。

一方、原告側は22日に都内で再び記者会見。浅井氏が前記16日と19日の声明を原告側に事前連絡もなく公表したことは「私たちの声に耳を傾けることより、形式的な『謝罪』を対外的に示すことを優先させたもの」と批判。浅井氏らに謝罪と賠償、社の体制の変革などを求めている。

原告らは浅井氏の声明が真摯な対応と評価されたり、長らくアップリンクという場を運営してきた功績から同氏を擁護する声がウェブなどで見られることに疑問を表明。「労働者の権利より場や文化が優先されてしまうのかと、大きな絶望感に包まれました」と涙ながらに訴えた。この原告側の22日付見解についてアップリンク側は翌23日現在「新たな対応は未定」と本誌の電話取材に回答した。

(岩本太郎・編集部、2020年6月26日号)

 

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