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「たんぽぽ舎」移転先探し難航 
「引っ越しカンパ」実施中

斉藤円華|2020年6月26日1:49PM

たんぽぽ舎が入居する東京都千代田区のダイナミックビル。(撮影/斉藤円華)

30年以上にわたり反原発運動に取り組む市民団体「たんぽぽ舎」(東京都千代田区、会員約400人)が、現在入居するビルの所有者から移転を求められている。ビル建て替えにともなうものだが、「駅近かつ2フロア」という現在の立地条件を満たす空き物件が見つからず、移転先探しは難航している。

たんぽぽ舎が入居する「ダイナミックビル」はJR水道橋駅から徒歩5分に立地。チェルノブイリ原発事故(1986年)以降に盛り上がった反原発運動の流れをくむ形で89年に発足。94年、同ビルの5階(約78平方メートル)に事務所を構えた。

東日本大震災と東京電力福島第一原発事故が起きた2011年には、新たに4階(約98平方メートル)を借りて「スペースたんぽぽ」をオープン。原発問題に限らず市民運動の交流の場として貸し出し、学習会や講演会などのイベントが年間80回ほど開かれている。

今年に入り、ビル所有者から移転を求められた。現在の家賃は共益費込みで年間800万円ほど。これまでも年会費や寄付、スペースたんぽぽの運営収入でギリギリ回してきたが、「移転による家賃増が見込まれ、今後は財政がさらに厳しくなりそうだ」と同会共同代表の柳田真さんは話す。

しかしそれ以上に同会を悩ませているのが、好立地かつ好条件の空き物件が見つからないことだ。

事務所とオープンスペースの機能を確保するには「広い1フロアという手もあるが、一つのビルに2フロアのほうが柔軟に使える」と同会共同代表の鈴木千津子さん。「『水道橋のたんぽぽ舎』に全国から人が訪ねてくる。こうした『人の資産』を生かす上でも、なるべく早く良い物件を確保したい」(鈴木さん)としている。

同会は「引っ越しカンパ」を募っており、目標額の500万円に対して現在220万円ほどが集まっている。カンパの郵便振替口座は00180―1―403856。

(斉藤円華・編集部、2020年6月12日号)

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