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牛久入管で長期収容、瀕死状態だったダヌカさん、急転直下「仮放免」

樫田秀樹|2020年1月23日10:54AM

衰弱のため車椅子で仮放免されたダヌカさん(右)と担当の駒井知会弁護士。(撮影/樫田秀樹)

2019年12月21日、法務省の出入国在留管理庁(入管庁)の収容所の一つ「東日本入国管理センター」(茨城県牛久市。牛久入管)から、スリランカ国籍のダヌカさんが「仮放免」(収容を一時的に解く措置)された。じつに約2年半ぶりの外出だ。

かつて70キロあった体重は47キロに落ち、歩く体力が奪われ、職員が押す車椅子に乗って現れた。日本人婚約者のAさんが駆け寄り肩を抱く。だが19年9月に「うつ病」と診断されたダヌカさんには、私が初めて彼に面会した18年夏に見た快活さや利発さはなく、ただ軽くほほえむだけだった。

それでも、Aさんは「年末年始の9連休は牛久入管では医療従事者が不在です。そうなると本当に死んでしまうと心配していただけに、ホッとしました」と語った。

ダヌカさんについては、本誌11月8日号にも書いた。簡単に説明すれば、スリランカ大使館も「間違いなくダヌカ本人だ」と証明するのに、入管庁が「P氏という他人だ。ダヌカ氏の旅券で不法入国した」との理由で収容を続けていた。これが意味するのは、スリランカ大使館はP氏なるパスポートを発行するはずがないから、ダヌカさんは強制送還すらされず、終身収容の可能性があることだ。

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