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加計獣医学部の行政文書不開示訴訟 
前川喜平元事務次官を証人申請

片岡伸行|2019年11月21日10:52AM

2017年6月、日本新聞協会で会見した前川喜平元文科事務次官。(撮影/片岡伸行)

「総理のご意向」で国家戦略特区指定を受けた疑惑が解明されないまま、2017年11月に文部科学大臣によって設置認可された愛媛県今治市の「加計学園(岡山理科大学)獣医学部」をめぐる行政訴訟の第5回口頭弁論が10月16日、東京・霞が関の東京地裁(古田孝夫裁判長)で開かれ、原告側は「行政が歪められた」と発言している元文科事務次官の前川喜平氏を証人として申請した。

前川氏は退官後の17年5月25日に会見し、「総理のご意向」「官邸の最高レベルが言っていること」などと書かれた14の内部文書の存在を認めた上で、「『こんなことは認められない』と私が内閣府に対し強く主張して筋を通すべきだった。反省している」と述べた。前川氏はまたその後、16年9月に当時の和泉洋人首相補佐官(現・内閣官房健康・医療戦略室長)から呼び出され、「総理は自分の口からは言えないから、私が代わりに言う」などと言われ、獣医学部新設を急ぐよう要請されたことを明かしている。

同訴訟は加計獣医学部の設置認可のために提出された建物設計図面と大学理事会議事録などの情報公開を求める裁判だが、文科省がそれらの文書を不開示としたことに対し、原告側は「政府・官邸の意向を忖度し、裁量権を著しく逸脱」していると主張。法に則った公正な情報公開を実現するために、原告(福田圭子氏)とともに、当時の事情を知る前川氏の証人申請を求めた。

これに対し古田裁判長は「(前川氏の)陳述書と被告の意見を聞いて判断する」と述べた。忖度や改竄、突如記憶がなくなる官僚が多い中、前川氏の発言はぶれない。加計獣医学部に直接関わった当事者の証言を聞かずして、文書不開示の是非を判断するとしたら、司法の公正さも疑われよう。次回第6回口頭弁論は12月4日。裁判長の判断が注目される。

(片岡伸行・記者、2019年11月1日号)

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