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子どもの「睡眠不足」 
医師が心と身体壊す恐れを指摘

岡田幹治|2019年10月16日10:08AM

9月16日、市民公開講座で開催趣旨を説明する主催者代表の北条祥子さん。(撮影/主催者)

豊かで便利な現代社会は、子どもの健全な発達と成長を妨げる要因に満ちている。残留農薬などが含まれた食品、有害化学物質で汚染された空気、運動が不足し、睡眠が足りない子どもが増えている。

こうした時代、子どもたちの健全な発達・成長に大事なことは何か、を参加者とともに考える市民公開講座(日本臨床環境医学会環境過敏症分科会など主催)が9月16日、東京都内で開かれ、6人の医師や研究者が講演した。

最初に講演した星野恭子・昌仁醫修会 瀬川記念小児神経学クリニック理事長が取り上げたのが「子どもの睡眠不足」だ。

日本小児保健協会の2010年の調べによると、夜10時以降に就寝する子どもの割合は、1歳6カ月・2歳・3歳で30%を超えている。

また思春期の若者(中学生)の睡眠時間の国際比較では、日本は平均7時間台で、米国より約30分、欧州諸国より約1時間30分も短く、とくにスイスより2時間30分も短い。

こんな結果になっているのは、日本が「眠らない」社会になったからだ。街には24時間営業のコンビニやゲームセンターがあり、家庭では深夜も放送するテレビやインターネットが普及した。

最近は、スマートフォン(スマホ)を未明までいじっている人が増えた。

さらに大人は共働きが増え、残業が日常化している人も少なくない。また子どもは塾や習い事に忙しく、ゲームやSNSなど夜ふかしの材料に事欠かない。こうして大人も子どもも睡眠時間が短くなった。

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