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「トリエンナーレ」検証委とヘイトの正体 
「表現の自由」侵害の回復を

片岡伸行|2019年9月26日6:38PM

会見した津田大介さん。(撮影/片岡伸行)

歴史認識と天皇制をめぐる表現を排除した「あいちトリエンナーレ2019」。愛知県(大村秀章知事)は「表現の不自由展・その後」の展示をわずか3日間で中止した後、〈公金を使った芸術作品の展示〉や〈危機管理体制〉などを〈総合的に検証〉する「あいちトリエンナーレのあり方検証委員会」(委員6人)を設置した。当事者らにヒアリングをし〈改善策〉を提言するという。

しかし、〈危機管理〉と言いながら専門家がいない。しかも、日本軍「慰安婦」の歴史を象徴する「平和の少女像」を〈政治的プロパガンダ(略)サヨク的企画と見られるリスクは明らか〉とツイートした委員(上山信一慶應義塾大学教授)が副座長だ。それでもきちんと〈検証〉する気なら、真っ先にヒアリングすべき者がいる。

8月1日の開幕日に日本維新の会の松井一郎代表(大阪市長)が〈にわかに信じがたい〉〈河村市長に確かめてみよう〉とツイートし、呼応する形で河村たかし名古屋市長が翌2日に会場を視察。「平和の少女像」について「国民の心を踏みにじるもの」と発言し、歴史的な事実を否定したい側の憎悪を煽るような言動をした。ガソリンテロ予告の脅迫ファクスが届いたのは同日朝だ。

同日午前には菅義偉官房長官が「(審査時点で展示内容の記載がなかったことから)補助金の決定・交付にあたっては事実関係を確認・精査した上で適切に対応していきたい」と会見で述べた。展示内容がわかっていれば補助金を出さなかったと受け取れるこの発言の翌日、展示は中止となった。また、8月27日には神奈川県の黒岩祐治知事が会見で「一方的な主張を公金を使って支援するのはあり得ない」「私は絶対に開催を認めない」などと述べた。

ガソリンテロ予告や770通に及ぶ脅迫メールと同様、彼らもまた歴史認識と天皇制をめぐる表現を葬り去りたい側にいるのだ。

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