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差別団体が全国で「反移民」ヘイトデモ 
市民有志はカウンターで対抗

崎山勝功|2018年10月29日12:39PM

「日本第一党」デモに抗議するカウンター市民たち。10月14日、JR東京駅前。(撮影/崎山勝功)

排外主義を掲げる自称政治団体「日本第一党」が主催する「反移民デー」デモと街頭宣伝活動が10月14日、東京など全国28都道府県で催され、各地で市民有志が「反ヘイトスピーチ」のカウンター行動を行なった。

このうち東京都では、同党の支持者ら約130人(カウンター行動参加者調べ)が、「日本を崩壊させる移民政策に断固反対!」の横断幕や日の丸などを持って、外国人観光客が多く集まる東京駅八重洲口前や中央区銀座周辺をデモ行進し、警官隊がデモ隊を前後左右から包囲する形で警戒した。

カウンター行動を取る市民たちは歩道から「差別主義者は恥を知れ」「ヘイトスピーチは許さない」などのプラカードを掲げ、「レイシスト帰れ」などと大声で抗議。数寄屋橋交差点では市民らが「銀座は差別を許さない」の横断幕を掲げてデモ隊に抗議した。

カウンター行動に参加した会社員の春日空さん(27歳)=東京都=は「排外思想が強くなっているのに反対したくて来た」、台湾出身の男子大学生(22歳)=同=は「ファシズムは良くないこと」と、排外主義への憤りを語った。

同党は茨城県水戸市など地方都市でも街宣活動を行なったが、カウンター団体によると、いずれも10人前後の小規模だったという。

同党の全国一斉行動の背景には「来年春の統一地方選に向けて同党の地方議員を当選させるための身内陣営の地固め」(カウンター参加者)との事情がある。春日さんは「第一党は政権を狙うよりも政治活動名目でヘイト活動をするのが目的。選挙活動という体裁を取ればヘイト活動ができる」と危惧した。

同党は安倍政権の外国人労働者受け入れ拡大政策に反対だが、カウンター参加の男性は「安倍(首相)はお前たちを喜ばせるために政治をしているんじゃない。財界と米国のためだ」と皮肉った。

(崎山勝功・「NEWSつくば」ライター、2018年10月19日号)

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