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ろくでなし子さん裁判 弁護側の“反撃”開始

2015年11月2日3:59PM

公判終了後に記者会見するろくでなし子さん(左)。(写真/本誌取材班)

公判終了後に記者会見するろくでなし子さん(左)。(写真/本誌取材班)

いよいよ弁護側の“反撃”が始まった――。

漫画家・アーティストのろくでなし子さんの第4回公判が10月15日、東京地裁(裁判長=田辺三保子)で開かれた。自らの女性器の3DデータがダウンロードできるURLを支援者に送ったなどとして、わいせつ電磁的記録等送信頒布などの罪に問われている、ろくでなし子さん。今回の公判では弁護側の冒頭陳述が行なわれた。

弁護団は、刑法175条1項が違憲無効であることとともに、起訴の対象となっている作品や3Dデータはわいせつではないと主張。ろくでなし子さんの活動の根本は、自身が公判後の会見で語ったとおり、女性器が男性の視点だけで扱われていることに対する抵抗からきている。そんな彼女の作品は社会的メッセージを発信しており、「国内外の美術評論家から芸術的評価の対象となっている」(冒頭陳述書より)。

また、弁護団の山口貴士弁護士が調べたところ、税関の基準では起訴対象の作品や3Dデータはわいせつに当たらないという。その一方、現在、日本で流通しているAV(アダルトビデオ)やオナホールは取り締まりの対象にはなっていない。ろくでなし子さんの作品や3Dデータとの違いは何なのか。次回の公判は11月2日午後1時30分~。

(本誌取材班、10月23日号)

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