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孫たちの将来案じるおばあちゃんの会に注目

2015年10月1日12:17PM

「自分の事だと考えて」と訴える井上さん。(写真/たどころあきはる)

「自分の事だと考えて」と訴える井上さん。(写真/たどころあきはる)

「SEALDs」(自由と民主主義のための学生緊急行動)など、平和を求める若者グループが注目される中、「人生の大先輩」も存在感を示している。

いま関西で注目されているのが、「孫たちの将来を案じるおばあちゃんの会」。「大正」から「昭和」の初めに生まれた、90歳近いおばあちゃんの集まりだ。

代表格の歌人・井上美地(本名=浅尾充子)さんは兵庫県西宮市に住む87歳の元気者。その友人の永原テル子さん(89歳、大阪府岸和田市)、公庄れいさん(82歳、和歌山県かつらぎ町)といった面々だ。

9年前、教育基本法改悪で揺れる第一次安倍内閣の頃、「世の中がおかしくなってきた」という危機感から、「おばあちゃんからのお願い」を発したのが始まり。短歌の会や友人・知人・ご近所から、その輪を広げていった。「若い頃、“戦争をする国日本”に協力したことを、ずっと後悔してきた」という自責の念から、「自分自身の事としてこれを考え、今後の道を選んで下さい」と呼び掛ける。意気に感じた近隣の原発をなくす会や九条の会が今夏、インターネットで拡散して、一気に注目された。

「憲法九条を護り、戦争をしない国、戦争の手助けをしない国で」という“お願い”は、「あなたは戦争に行って、人を殺せますか?」で結ばれている。

(たどころあきはる・ジャーナリスト、9月11日号)

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