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左右の壁を超えた反TPPデモ――「公約守れよ、安倍晋三」

2013年5月27日5:11PM

いわゆる左右の壁を超えてさまざまな人が参加した反TPPデモ。(撮影/伊田浩之)

「自由民主党、恥を知れ」「公約破り、恥を知れ」「公約守れよ、安倍晋三」――日本のTPPへの交渉参加が正式に決まった翌日の四月二一日、東京・渋谷で「TPP断固反対! 自民党公約違反糾弾デモ」(TPPを断固拒否する国民行動主催、『週刊金曜日』など賛同)があり、約一五〇人が道行く人にTPPの危険性を訴えた。

 昨年の総選挙で自民党は「ウソつかない。/TPP断固反対。/ブレない。」と大書したポスターを各地に貼っている。「聖域なき関税撤廃が前提でないことが確認されたから公約破りではない」との主張も一部にあるようだが、前出のポスターには「断固反対」としか書いていない。

 三カ月あまりでの“公約破り”について、デモに参加した新右翼「一水会」の木村三浩代表は「安倍政権の底の浅さとデタラメさがうかがいしれる。公約を簡単に破るようでは選挙の意味がない。TPPで国を売ろうとしているのに、四月二八日を主権回復の日として祝うのもインチキだ」と憤る。

 ツイッターでデモを知り、新宿から駆けつけたという派遣社員の女性(四三歳)は「農業分野への悪影響が大きな話題となっていますが、医療や保険などを含め、私たちの生活全般がTPP参加によって破壊されることが心配」と指摘した。

 このデモを三月末から呼びかけた小吹伸一さんは「反TPPデモは街頭の反応がいい。ヤジを飛ばしたり不快な表情をしたりする人がほとんどなく、じっくり耳を傾けてくれる。一人ひとりが考えるきっかけになればうれしい」と話している。

(伊田浩之・編集部、4月26日号)

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