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第2回お魚スーパーマーケットランキング発表――情報開示渋るイトーヨーカドー

2013年3月11日5:04PM

イトーヨーカドーの前でメッセージバナーを掲げる人々。(提供/グリーンピースジャパン)

 日本は世界の人口一〇〇万人以上の国でもっとも魚を食べる国。実は、その食卓に並ぶ魚介類の約七〇%はスーパーマーケットで販売されている。スーパーマーケットに並ぶ魚が福島第一原発事故によって、セシウムに汚染されていることを自主調査によって再三警告してきたグリーンピースジャパンは二月七日、放射能汚染への対応や情報公開のあり方などを調査項目とした第二回お魚スーパーマーケットランキングを発表した。

 対象は国内大手スーパーマーケット五社で、結果は一位=イオン、二位=西友、三位=ダイエー、ユニー(アピタ)の二社、五位=イトーヨーカドー。

 一位に選ばれたイオンは、二〇一一年一一月には「放射能ゼロ目標宣言」を掲げ、放射能汚染への取り組みが高く評価されている。一方、魚介類の安全性や持続可能性の確立には課題がある。これは調査対象のすべての企業にも当てはまることだった。

 一方、イトーヨーカドーは他四社がグリーンピースのランキング調査に協力する中、詳細な情報提示を実施しなかったため最下位に。イトーヨーカドーはなぜ情報開示を渋るのか。本誌がイトーヨーカドーを抱えるセブン&アイ・ホールディングス社に問い合わせたところ「消費者への情報開示は自社サイトを中心に実施している。今後はグリーンピースにも丁寧な回答を心掛けたい」(広報室)ということだった。

 現在、グリーンピースはオンライン署名(URL http://www.greenpeace.org/japan/susea2)を集めており、これからスーパーマーケット協会などに働きかけていく予定だ。イオンが「放射能ゼロ目標宣言」を掲げたのも、グリーンピースが消費者の声を届けつづけた成果という。

 消費者である私たちの働きかけがスーパーマーケットの姿勢を変えるということなのである。

(赤岩友香・編集部、2月22日号)

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