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福島無視して大飯原発を再稼働するな――経産省前で抗議のハンスト

2012年5月14日6:32PM

肌寒い雨模様の中、テント内で抗議のハンストを続ける市民ら。4月23日。(撮影/弓削田理絵)

 関西電力大飯原発(福井県おおい町)の再稼働に反対する市民たちが、四月一七日正午から経済産業省前テントひろばでハンガーストライキを行なっている。初日には、作家の落合恵子さんやルポライターの鎌田慧さんらが応援に駆けつけ、その後も澤地久枝さん(作家)、服部良一さん(社民党衆議院議員)ら国会議員も訪れているという。

 二〇日でハンスト四日目に入った江田忠雄さん(9条改憲阻止の会)は、今回のハンストの意味を「これまではデモや集会に参加して、(自宅に)帰って、ビール飲んで、ということを繰り返していた。食事を断つことで自分の意思を再確認する場でもある」と言う。そして、五月五日の「子どもの日」には、子どもたちに“原発ゼロ”をプレゼントにすることが一つの目標だと語る。

「原発いらない福島の女たち」の森園かずえさんは、体力的なことで食事を摂っているが経産省前に座り込んでいる。ただ、忙しくて食べる時間がないため「半(日)ストライキ」だと言って笑った。福島では放射線があることが日常となり、「高線量地域から少し線量の低い地域にくると、大丈夫だと思ってしまう人がいる」状況を危惧する。

 一方、二一日・二二日に福島県で開催された国会事故調査委員会では、委員会終了後、浪江町住民と大熊町住民とのタウンミーティングが行なわれた。「私たちと同じような経験を二度としてほしくない」と大熊町住民。福島原発の事故でいまだ避難を余儀なくされている両住民からは、事故原因も解明されず、いまだ収束していない段階での原発再稼働に対して疑問や憤りの声が聞かれた。

 福島を無視して再稼働を急ぐのはなぜなのか。ハンストは、現在国内で唯一稼働する北海道電力泊原発(北海道泊村)が停止する五月五日まで行なう予定だ。

(弓削田理絵・編集部、4月27日号)

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