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「現・元経営者らは事故の責任を取れ」――東電株主が監査役に提訴請求書

2011年12月6日4:32PM

 福島原発事故が起きたのは安全対策を怠ったからだとして、東京電力の勝俣恒久会長以下、現取締役と歴代代表取締役六一人を提訴するよう、東電の株主四二人から林貞行氏ら同社監査役に対し、一一月一四日、提訴請求書が送られた。賠償額は五兆五〇四五億円。

 提訴請求書によれば、福島県沖で明治三陸沖地震レベルのマグニチュード八・三の地震が起きた場合、津波の遡上高を福島第一原発南側の一号機から四号機で、一五・七メートルに及ぶと、二〇〇八年に東電は試算していた。また、各種機関から、地震により設計津波高を超える津波が来襲する可能性を指摘されていたにもかかわらず、取締役はそれらの報告に対して何ら適切な対策をとらなかったとし、その責任を厳しく追及することを監査役に求めている。

 会見で株主の一人は、「こんな大事故を起こしても東電は存続し、取締役も二人しか辞めていない。たとえ東電の株価がゼロになったとしても、株主として今回の事故の責任をとる必要がある」と決意を語った。

 また、株主代理人の河合弘之弁護士は「今回の賠償請求金額は日本では空前のもの。だが、絶後になるかは分からない。なぜなら浜岡原発が事故を起こせばこの金額ではすまない」と、今後、原発を再稼働して重大事故を引き起こした場合には同様の株主代表訴訟が提起される可能性を示唆した。

 東電側は提訴請求書受諾の有無、また、今後の監査役の審議過程について、いずれも「個別の株主との案件のため、回答を差し控えさせていただきたい」とした。

 なお同請求書では、訴訟によって回収された金額の全てを原発被災者に対する損害賠償として使用することを定めている。

 一四日から六〇日以内に、監査役が取締役を提訴しなかった場合には、株主代表訴訟が提起される予定だ。

(弓削田理絵・編集部、11月25日号)

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