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「原発フィクサー」裁判――田中記者側が反撃開始

2012年7月30日5:37PM

 原発警備会社ニューテック社元経営者・白川司郎氏がジャーナリスト田中稔氏に対して起こした名誉毀損訴訟の第二回口頭弁論が、七月八日、東京地裁(吉田徹裁判長)であり、田中氏側の反撃が本格的に始まった。

 田中氏が陳述した準備書面によれば、白川氏は東京電力の荒木浩元会長や勝俣恒久前会長、仙谷由人民主党政調会長らと交流があり、原発警備やリース、建築など複数の原発関連企業を経営。過去には暴力団に出版妨害を依頼したり、土地転がしで得た巨利の一部を政治家に流すなどの疑惑が報じられたこともあったという。

 また、白川氏と縁の深いニューテック社に西松建設が四〇億円を「融資した」。正確な時期は不明だが、同社は二〇一〇年五月、白川氏が住んでいる東京都渋谷区の豪邸(日本テクサ社名義)に四〇億円の担保を設定。担保は、設定から一年たらず後の昨年五月半ばに抹消。返済したことになっている。

 登記簿謄本によれば、昨年一〇月、同じ担保を使ってニューテック社は新銀行東京から七億円の融資を受け、二カ月後に返済。今年一月、今度はりそな銀行から同様の方法で四億円の融資を受けた。担保の豪邸には〇五年に東京都民銀行が極度額一九億円の根抵当権をつけたが、今年一月、金額を一〇億円に変更する登記がなされた。

 次回弁論は九月三日午前一〇時四五分、東京地裁六一五号法廷で開かれる予定。

(三宅勝久・ジャーナリスト、7月13日号)

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