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「撤去すべきは原発。テントではない」――脱原発テント撤去命令に抗議集会

集会では反原発を訴えるスピーチやリレートークが行なわれた。(撮影/奥田みのり)

 原発行政をつかさどる経済産業省(東京・霞ヶ関)の敷地内に昨年九月、市民らによって建てられた「脱原発テント」が存続の危機に直面している。経産省による撤去命令の期限一月二七日午後五時前後には市民による緊急抗議集会が開かれ、「撤去すべきは原発。テントではない」と声をあげた。約七〇〇人が集まった集会を目の前にし、結局この日、経産省の職員は姿を見せなかった。

 食品の放射能測定所の運営に携わっている地脇美和さん(子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク・世話人)は、始発で福島から駆けつけた一人だ。放射能の話題がタブー視される地元で疎外感や孤独と闘うなか、「福島では放射能を気にする人は少数派。自分が間違っているのかと考えるほど感覚が麻痺するが、テントにくるとおかしいのは政府や経産省だと確認できる。何よりここではほっとできる」と、心の拠り所にもなっていることを話してくれた。

 反原発の市民団体「たんぽぽ舎」の柳田真さんは、「稼働中の原発は三基だが電力は余裕がある。多くの労働者が被曝する再稼働を止めたい」と発言した。

 今回の撤去命令についてテント運営側は、傍聴者を排除した一八日のストレステスト意見聴取会に加え、二三日から来日しているIAEA調査団との「連携した再稼働への策動」を疑っている。

 結果的に一連の経産省の動きは脱原発テントに注目が集まることになり「反原発自治体議員・市民連盟」や、「ふくしま集団疎開裁判」らのメンバーもリレートークに加わった。集まった人の多さに驚いた椎名千恵子さん(原発いらない福島の女たち・世話人)は、「嬉しい想定外」とコメントし、青森県六ヶ所村の菊川慶子さんは、「村の人に、原発に反対する同じ思いをもった人が多数いることを伝えます」と話した。

(奥田みのり・フリーライター、2月3日号)