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安倍首相「フリーランスにも有給」珍回答で炎上 
背景に「官民共同」搾取の構造

岩本太郎|2020年3月31日12:24PM

3月3日、参議院予算委員会で答弁に立つ安倍首相。(参議院インターネット中継より)

コロナ絡みで安倍政権の迷走が止まらない。子どもの一斉休校で仕事を休まなければならない保護者への補償では対象外となるフリーランスや自営業者には緊急の貸し付けになると3月3日の会見で菅義偉官房長官が表明。同日の参院予算委員会で安倍晋三首相が「有給休暇をとることを可能に」と答弁するに及んで「『フリーランス』の意味がわかってるのか」と物議を醸す事態となった。

その安倍首相がクラウドソーシング事業の大手企業ランサーズの秋好陽介社長と2月25日に会食した件も先に話題を呼んだ。ランサーズは同業のもう一つの大手・クラウドワークスとともに経済産業省「『雇用関係によらない働き方』に関する研究会」で役員が委員を務め、2017年に経産省の応援で設立された「プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会」にも設立時から参加。今回の騒ぎを受けた『朝日新聞』デジタル版3月5日付記事は、フリーランスで働く人々から同協会に「悲鳴に近い声が次々に届いた」との皮肉な実態を報じている。

そもそも編集者やライターなど出版フリーランスの間では、その2社が過去に自分たちに行なってきた仕打ちを問題視する声が跡を絶たない。超低額原稿料(たとえば1文字につき1円以下など)で素人同然の筆者にも原稿を頼み、それがどの媒体に載るかもわからないような実態が放置される中、16年にはDeNA運営のサイト「WELQ」の不正確な医療記事が問題化した件は記憶に新しい。「政治系の記事作成。保守系の方限定」などという求人(17年、クラウドワークス)をして炎上したケースもある。フェイクニュースやネトウヨ紛いの記事を生む温床を官民共同で醸成してきた仲間内での騒ぎともいえる。その後10日にフリーランスや自営業者への休業補償方針も出たが、まともな方策になるのか心許ない状況だ。

(岩本太郎・編集部、2020年3月13日号)

 

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