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見えてきた性的搾取実態、PAPS相談事業報告

宮本有紀|2019年2月23日6:30PM


東京・新宿でのスカウト。横断歩道を渡る間ずっと女性に話しかけ、LINEのIDを交換する手法だ。(提供/PAPS、一部加工)

性産業における搾取をなくすため取り組むNPO法人PAPS(ポルノ被害と性暴力を考える会)が2月7日、相談事業で明らかになった被害実態や課題について東京都内で報告した。

2009年に啓発活動の団体として発足したPAPSは、問い合わせに応じる形で12年から相談活動を開始。アダルトビデオ(AV)出演強制問題が報道されたことで相談が増加し、16年は6月にプロダクションやメーカーが摘発されたこともあり155件に。17年にAV業界が自主規制を始めたものの相談は今も続いており、18年の相談120件のうち63%がAV出演強要に関するものだったという。

相談員は、明らかになった勧誘手口を説明。相談の多かったプロダクションのサイトを提示すると「所属モデル募集」とありグラビアモデル、ダンサー、パーツモデルなどがあるがAVの表示はない。このサイトを見て行くと最初はモニターのバイトだけで、「またやらない?」と言われる。次も行くと「モデル登録したほうが仕事をしやすいよ」と言われて登録すると「営業、面接回り」と言われ、どこに何の面接か知らされずに連れて行かれる。「やたら下ネタが多い(被害者談)」面接などを経てAV撮影に行きつくというシステムを解説した。

出演を断ると違約金を払えとか「AV業界を差別してんの?」「緊張しているだけだよ」などと言われたりして撮影に追い込まれる。「このプロダクションはAVプロダクションと明示するようになり、相談は減った」そうだが、性産業業界による原宿、渋谷、新宿などでの“芸能スカウト”は続いているという。

また、盗撮を含む個人撮影の動画や写真の拡散被害が増え、リベンジポルノや児童ポルノの相談も多い。「親や学校に知られたくない」と悩んでいるうちに被害が広がるため早期相談も必要だ。

PAPSでは、不法にアップロードされた児童ポルノ、リベンジポルノ、販売停止されたAVについて削除請求や、性産業を辞めたい人の支援などもしている。相談員は「業界を否定しているのではない。被害をなくしたい」と述べ、性的搾取のない社会の構築を訴えた。PAPS https://www.paps.jp

(宮本有紀・編集部、2019年2月15日号)

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