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茨城県龍ケ崎市で弾道ミサイル避難訓練 住民からは厳しい意見も

弾道ミサイル避難訓練に抗議する市民団体メンバー。茨城県龍ケ崎市。(撮影/崎山勝功)

北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の弾道ミサイル発射を想定した「X国からの弾道ミサイル避難訓練」が7月29日、茨城県龍ケ崎市の市立川原代小学校周辺で行なわれ、住民ら約150人が参加した。

訓練では、防災行政無線(屋外スピーカー)での住民の避難情報伝達や、住民が同小体育館などに避難する手順などを訓練した。

訓練前日の7月28日深夜に「北朝鮮が弾道ミサイル発射」報道を受け、訓練終了後の振り返りでは、参加住民から「車に乗っているとほとんど聞こえない」「小学校体育館に放送受信設備がないと身を守れない」など、防災無線が聞こえないことへの厳しい意見が相次いだ。別の住民からは「『頑丈な建物に避難』とあるけど、私の自宅近くにはコンクリートでできた建物がない。ミサイルは普通の火薬を積んだものなのか原爆(核弾頭)を積んだものなのか」との質問が出た。内閣官房の伊藤敬内閣参事官は「屋外よりは屋内と、一番ベターなところに避難する。必ず決まった基準がなく難しいけど(自分の)身を守るようお願いしている。ミサイルにどんな弾頭が積んでいるか分からない中で訓練している」と説明。その上で「外交努力、防衛努力も100%ではない。我々も努力するが、皆さんもきちっと(訓練の趣旨を)理解することが大事」と理解を求めた。

訓練中には市民団体「戦時下の現在を考える講座」メンバー6人が同小前で「政府による朝鮮敵視、戦争動員政策に同調するな」と抗議行動を実施。伊藤参事官は会見で「こういったこと(訓練)に対していろんな意見をお持ちの方がいる。国民の皆さんには(訓練は)必要と思っている」と答えた。

訓練に参加した同市の関野勉さん(79歳)は戦争体験者で「(小学生の頃に)何回も防空壕に逃げ込んだ。小学生の時は訓練じゃなく『実践訓練』だった。小さい頃を思い出した」と感想を語った。

(崎山勝功・『常陽新聞』元記者、8月4日号)