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福島県が避難者に意向調査――「追い出しを図るもの」

2016年2月24日1:24PM

避難指示区域外からの避難者に郵送された「住まいに関する意向調査」票。(写真撮影/編集部)

避難指示区域外からの避難者に郵送された「住まいに関する意向調査」票。(写真撮影/編集部)

東京電力福島第一原発事故から来月で5年が経過する中、避難指示区域外からの避難者1万3000世帯を対象に、福島県が1月下旬に配布した「住まいに関する意向調査」に対して、抗議の声が上がっている。提出期限の2月7日には東京・中野区内で「帰還・生活再建に向けた支援策に関する説明会」が、福島県避難者支援課の主催で開かれたが、「帰還」させたい行政側と「仮設住宅からの追い出しを図るもの」として抗議する避難者との溝は埋まらなかった。

同調査は、「2017年3月末で避難先における住宅の無償提供を終了する」ことを前提に、「帰還や生活再建に向けた支援策」を打ち出している。これに対し、最多の避難先である東京都内の避難者を中心とした「ひなん生活をまもる会」(鴨下祐也代表)は1月29日付で内堀雅雄県知事宛に「抗議・要請書」を送付。同調査には「『仮設住宅』の提供を当面継続して現在の住宅に住み続ける旨の選択肢がない」ことから、住宅提供の延長を求める区域外避難者の意向を無視したものだとして調査の中止を要請。内堀知事との直接交渉の場を設けるよう求めている。

100世帯超で組織する「まもる会」の鴨下代表(47歳)は「住宅提供打ち切りをめぐっては13年から反対の声を上げ続けていますが、県の職員(避難者支援課)から直接、『決まったことだから無駄なことはやめろ』と言われました。その県の調査でも避難者の要望としてダントツなのが住宅の提供です。こんな一方的なやり方では支援ではなく迫害です」と話す。

その避難者支援課に、17年3月末の提供打ち切りの根拠を聞くと、「災害救助法(での応急的な支援)は原則2年。これまで何度か延長してきましたが、これ以上は無理」(菅野健一主幹)と説明した。しかし、同法のどこにも「原則2年」の記述はなく、「2年」なのはプレハブなどの使用期限だ。

(片岡伸行・編集部、2月12日号)

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