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「安保法制」はおかしいです。(9)

ながしま かずみ・1994年生まれ、20歳。武蔵野大学文学部3年。2014年、U-20デモ実行委員会としてデモ・勉強会を行なった。

ながしま かずみ・1994年生まれ、20歳。武蔵野大学文学部3年。2014年、U-20デモ実行委員会としてデモ・勉強会を行なった。

「うちは一家全員が助かったけれど、周りは空襲で家族の誰かが亡くなっていたから、申し訳なくて」

2014年8月15日。私は、東京大空襲・戦災資料センターにいた。この日は、「終戦の日」ということで、戦争体験者の話を聞く会が開かれていた。冒頭の言葉は、その会の中で赤沢寿美子さんが口にした言葉だ。その日から1年近く経つけれど、私は今も、この言葉が頭から離れない。

本当ならば、生き残ったことも、いま生きていることも、喜んで良いことであるはずだ。しかし、素直に喜べない。それとも、?生きていることを喜ぶ”という感覚すらも、わからなくなっているのか。周りの人間にも、「自分の子(親・恋人)は死んだのに、なぜあの人は……」という目で見られることがある。それは、映画『父と暮せば』、漫画『夕凪の街・桜の国』などでも描かれていた。生きるという自然なことが、不自然に感じてしまう。それが戦争なのだと、あらためて強く思った。

今、安倍政権は「安全保障関連法案」という名の?戦争をするための法案”を成立させようとしている。自衛隊が戦地に行くことができるようになり、今まで以上に隊員が危険にさらされる。後方支援は、国際的には戦争に加担していると受け取られ、攻撃の対象となる。私は、間接的であっても誰も殺したくないし、大切な人が傷ついたり、誰かを傷つけたりすることは耐えられない。戦地に行くことや、人を殺すことが名誉であるとされ、大切な人の死を悲しんだり、無事を喜んだりすることができなかったあの頃には、戻ってはならないと思う。

だから私は、声を上げる。

(長島可純、8月21日号)