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ブラック企業大賞2012――東電とワタミが受賞

2012年8月21日5:18PM

 従業員に劣悪な労働を強いる「ブラック企業」を「表彰」する目的で今年から始まった「ブラック企業大賞2012」(主催・ブラック企業大賞実行委員会)の授賞式が七月二八日、東京・田町交通ビル六階ホールで行なわれ、筆者を含む実行委員一〇人の審査で東京電力が「大賞」、ウェブなどによる一般投票で居酒屋チェーン・ワタミが「市民賞」に選ばれた。

 二〇〇八年に入社二カ月の社員森美菜さんが過労自殺をし、今年二月に労災認定を受けたワタミは、当初からウェブ投票で独走。全投票数二万一一六票のうち、約半分の圧倒的な得票で「市民賞」を受賞した。

 東電については「(同社単体で考えれば)社員が厚遇されるホワイト企業ではないか」との意見が、当初は実行委間にもあった。だが、同社が福島第一原発事故以前から各地の原発で膨大な数の作業員に危険な被曝労働をさせている点、にもかかわらずそれらを下請け会社に丸投げし、自らの責任を放棄している点は、ブラックな労働を生み出している根源との観点から、初代の大賞選出に至った。

 二社以外のノミネート企業は、「ウェザーニューズ」「富士通SSL」「フォーカスシステムズ」「すかいらーく」「ゼンショー(すき家)」「ショップ99」「陸援隊+ハーヴェストホールディングス」「丸八真綿」の八社。このうち〇八年に社員が過労死し、現在も労働時間の偽装、組合委員長の不当解雇などの疑いが持たれているウェザーニューズに「特別賞」が贈られたほか、団交や労働委員会の命令を幼稚な論理で拒み続けるゼンショーに「ありえないで賞」、若手SE(システムエンジニア)の過労死が続くIT業界を代表する形で富士通SSLとフォーカスシステムズに「業界賞」が進呈された。

 ノミネート各社には事前に招待状を届けていたが、残念ながら出席した企業はゼロ。各受賞企業への表彰状や、大賞に贈られるトロフィーや副賞の『労働六法』などは、後日郵送される。

(古川琢也・ルポライター、8月3日号)

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