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震災から13年で「311のキャンドルナイト」開催 
「原発事故を過去のものにさせない」

岩崎眞美子・ライター|2023年12月21日4:00PM

 東日本大震災から13年となる2024年3月11日に向けて原発事故による被災者と心をつなぐ「311のキャンドルナイト」を呼びかける記者会見が12月5日に衆議院第二議員会館で開かれた。

記者会見に出席した(左から)白石草さん、アイリーン・美緒子・スミスさん、マエキタミヤコさん。(撮影/岩崎眞美子)

 主催者からはジャーナリストの白石草さん、グリーン・アクション代表のアイリーン・美緒子・スミスさん、サステナ代表のマエキタミヤコさんの3人が出席。他に60人ほどの呼びかけ人と、そのメッセージも公表した。

 震災が起こった3月11日の14時46分には毎年多くの人が黙祷や追悼の時間を設けているが、今回の「キャンドルナイト」では19時3分をメモリアルの時間として呼びかけた。震災の混乱の中「原子力緊急事態宣言」が発令された時間だ。そして宣言は今も解除されていない。半面、事故を過去のこととして終わらせようとするかのような動きは広がるばかりだ。

 白石さんは、取材で出会った被災者の多くが「誰にも言えない、ひとりぼっち」のような気持ちになっていると話す。いまだ癒えぬ傷と向き合わざるを得ない日だからこそ、このキャンドルナイトが「語りにくいことを話せる癒やしの場になれば」と。アイリーンさんは「被災者だけでなく、応援する支援者、さまざまな人たちが繋がるきっかけに」と語った。

 03年から続く「100万人のキャンドルナイト」の呼びかけ人でもあるマエキタさんは、基本精神は「自発性と一貫性と多様性」としたうえで「意見が違う人でも、誰でも、ひとりでも参加できる夜にしたい」と述べた。

 来年1月には公式サイト上にオンラインのマップを開設。キャンドルナイトを企画した人々がここに場所などの情報を登録する。これにより全国各地のキャンドルナイト情報が可視化され、自分の家や職場の近くを検索すれば当日でも、誰でも参加できるという仕組みだ。詳細は公式サイト(※)で。

※「311のキャンドルナイト」公式サイト
 http://311candlenight.org/

(『週刊金曜日』2023年12月15日号)

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