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「これ以上殺すなかれ!」 
ガザ停戦求め増上寺で宗教者らが集会

竪場勝司・ライター|2023年12月8日3:34PM

 国連「パレスチナ人民連帯国際デー」(11月29日)前日の28日、「殺すなかれ! イスラエル・パレスチナ紛争 Stop Killing! 日本のNGOと市民と宗教者による停戦を願う集い」が東京都港区の増上寺であり、約100人が参加した。

集会後のピースマーチで公園内を静かに行進する宗教者などの参加者たち。(撮影/竪場勝司)

 主催は「仏教NGOネットワーク」「日本キリスト教協議会」「アハリー・アラブ病院を支援する会」などで作る実行委員会。集会に先立ち、長年パレスチナ取材を続けてきた映像ジャーナリストの古居みずえさんが2008~09年のイスラエル軍によるガザ攻撃で傷ついた子どもたちを追ったドキュメンタリー映画『ぼくたちは見た ガザ・サムニ家の子どもたち』(11年)が上映された。

 NGOからの現地報告では「日本国際ボランティアセンター」「セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン」「パルシック」「パレスチナ子どものキャンペーン」の4団体の関係者が登壇。壊滅的な被害を受けたガザの街や人々の様子、現地スタッフの活動の状況について語り、即時停戦を強く訴えた。

 ガザの農家支援などにあたる「パルシック」の女性メンバーは「6人の現地スタッフがいるが、この戦争で兄弟姉妹、親戚、友人を亡くしていない者は、その中に1人もいない」と説明。「これはガザの人々の宿命だと思っています。私たちは国際社会に見捨てられて何度も戦争を経験しました。家畜以下だとしか思われていないことが本当に言葉にならない。私たちはただの数なのです」という現地スタッフの声を紹介した。

 最後に、仏教・キリスト教・ユダヤ教・イスラム教の各宗教団体の関係者がそれぞれの宗教の様式にのっとり、平和と停戦を求める祈りを行なった。集会終了後には参加者が手に灯りを持ちながら、平和を願って歩くピースマーチがあり、東京タワー近くの教会まで、シュプレヒコールやプラカードのない、静かな行進が続いた。

(『週刊金曜日』2023年12月8日号)

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