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島根原発再稼働問題 
住民投票へ署名集め

佐藤和雄|2021年12月20日7:34PM

 全国でただ一カ所、県庁所在地に立地している中国電力島根原発(松江市鹿島町)の2号機について原子力規制委員会は9月、新規制基準に適合すると認める審査書を決定。再稼働をめぐる焦点が、地元自治体が同意するかどうかに移っている中で、松江市の市民たちが11月29日から、再稼働に関する住民投票条例制定を直接請求するための署名活動を始めた。

集会で話す河合康明氏。(提供/島根原発稼働の是非を問う住民投票を実現する会・米子)

 島根原発から30キロ圏内にあり、避難計画の策定が義務付けられている鳥取県米子市と境港市でも、住民投票条例制定のための署名活動が11月半ばから始まっている。直接請求には有権者の2%以上の署名が必要だが、それぞれ2%を大幅に超える署名集めを目標にしており、住民投票を実施するかどうかで3市の市長と市議会の判断が問われる。

 松江市で署名活動を始めたのは「どうする島根原発? みんなで決める松江の会」。有権者の3分の1以上にあたる6万人の署名が目標。11月28日には「キックオフ集会」を開催。「脱原発をめざす首長会議」の世話人で前静岡県湖西市長の三上元氏が講師として招かれ、「びっくりするぐらいの署名を集めましょう」と語った。

 米子市で署名集めをしているのは「島根原発稼働の是非を問う住民投票を実現する会・米子」。共同代表の河合康明・鳥取大学名誉教授は11月20日のキックオフ集会で「議会の高い壁を越えるには、圧倒的な市民の後押しが必要。市民の半数、約6万筆の署名が必要と考えている」と話した。

「ゲゲゲの鬼太郎」の生みの親、水木しげる氏の出身地で「妖怪の町」として名高い境港市では「境港の未来を考える会」が3000人の署名集めを目指している。

 松江、米子の団体は活動を展開するためのカンパを求めている。振込先は松江が〈山陰合同銀行 島大前支店 口座番号4525399〉、米子が〈ゆうちょ銀行 記号番号 01310―0―110983〉(名義はともに団体名)。

(佐藤和雄・脱原発をめざす首長会議事務局長/ジャーナリスト、2021年12月3日号)

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