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キャラメルボックス復活公演
劇団を率いる成井豊の思いとは
2021年12月2日6:36PM
【劇団公演の良さとは】
一時的にとは言え劇団という場所を失った劇団員らは外部舞台や映像作品のほか、アルバイトで生活費を稼ぐ必要に迫られる人も。成井は演劇の指導やプロデュース公演の演出なども手掛けた。
休止1年後の昨年春から成井は呼び掛けを始め、今年12月に神戸と東京で舞台『サンタクロースが歌ってくれた』の上演が決まった。
成井がプロデュース公演の演出で感じたことが復活へ加速した大きな理由。「プロデュース公演をやればやるほど劇団公演の良さが身に染みるんです」と言う成井は「劇団員だといろいろ説明しなくても分かってくれるので、作業効率が非常に良い」と演出家ならではの理由を語る。
キャラメルボックスが拠点にしていたサンシャイン劇場(東京・池袋)のような約800人収容の劇場でのテンションの上げ方や、それを2階席の奥の観客にも分からせる全身での身体表現など、劇団員には何の説明もいらない。「プロデュース公演の俳優さんの中にはそれをオーバーアクトと感じる人もいるけど、劇団では稽古がどんどんと進む」のだという。
そのために「他の公演で初日に持っていくレベルに劇団では半分の日にちで到達する。そこからさらに工夫をして深掘りできる」と復活発表文に記した「キャラメルボックスでしかつくれないお芝居」の真意を語る。
※活動休止にいたる経緯や、2019年5月31日に活動休止を発表した後になにがあったのか、劇団員のその後、復活公演の見どころ、今後への思いなどについては2021年12月3日発売の『週刊金曜日』12月3日号に掲載される。
(阪清和・エンタメ批評家、2021年12月3日号より抜粋)
