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沖縄県の精神科病院で大規模クラスター発生 
精神医療の構造的問題点とは

岩本太郎|2021年10月27日6:45PM

10月11日、沖縄県庁で玉城知事に要望を伝える「沖縄県自立生活センター・イルカ」の長位鈴子代表。(提供/沖福連・イルカ=動画より)

沖縄県の精神科病院で今夏、新型コロナウイルスによる大規模なクラスター(感染者集団)が相次いで発生した問題で、障害者支援活動に関わる「沖縄県自立生活センター・イルカ」と沖縄県精神保健福祉会連合会(沖福連)のメンバーらが10月11日に玉城デニー知事を訪ね、クラスター発生の原因究明と対策を求めた。

同県では現在、特にうるま市の精神科病院「医療法人賢儀天寿会うるま記念病院」(與那嶺尚男院長)で発生したクラスターが深刻だ。県保健医療部感染症対策課によると、同院では7月19日に今回の感染が確認されて以来、270床の病棟に入院する患者の6割以上に及ぶ174人が感染、うち71人が10月18日までに死亡した。

新型コロナウイルス対策について議論する県の専門家会議は8月23日、県内が「医療崩壊状況」にあるとの認識の下、患者の治療の優先順位を判断する「トリアージ」の指針づくりを検討する方針を打ち出した。これに対して医療関係者から「命の選別」に繋がるとの批判の声が出て、「イルカ」と沖福連は9月2日、県知事と県議会議長に、障害を理由に命の選別をしないことや、クラスターについての情報開示を求める緊急要望書を提出した。11日の直接訪問の際、玉城知事は「しっかり報告をまとめ、県の方針に沿って開示できるところは開示したい」と述べた。

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