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デジタル庁設置の背後で国が個人情報「利活用」狙う

小石勝朗|2020年12月22日5:31PM

デジタル庁構想の問題点を報告する宮崎俊郎さん。(撮影/小石勝朗)

菅義偉首相の看板政策であるデジタル庁の設置に反対する集会が11月21日、東京都内で開かれた。設置構想の背後に潜む個人情報の「利活用」やマイナンバー制度の拡大策が明らかにされ、強引・拙速な手法に歯止めをかける必要性が浮き彫りになった。

市民グループ「共通番号いらないネット」が「なんでもデジタル庁ですすめていいの?」のタイトルで主催し、約60人が参加した。

驚かされたのは、デジタル庁の設置準備をする中で「データ共同利用権」(仮称)なる「権利」が議論されていることだ。相当な公益性がある場合には、本人の同意がなくても個人情報の利用が認められるという。同ネット事務局の宮崎俊郎さんは、憲法が保障するプライバシー権を超えて個人データの共有化が提起されていることに危機感を露わにした。

さらに宮崎さんは運転免許証とマイナンバーカードの一体化などを挙げ、デジタル庁がマイナンバー制度全般を統括すれば「税と社会保障だった制度の目的が際限なく拡大する」と指摘。「デジタル化ありきではなく、対面での手続きなどを私たちが選べる仕組みが不可欠。無理矢理マイナンバーカードを持たせるような上からの進め方に反対していく」と強調した。

各自治体が独自に制定してきた個人情報保護条例の内容を法律で共通化し、骨抜きにしようとする動きも報告された。要配慮個人情報の範囲や利用の手続きが自治体によって違うことが情報流通の支障になっている、と経済界が要請していた。「地域特性に合わせた創意工夫や自治立法権を否定する」との懸念が表明された。

医療や教育の分野でも、診療情報や児童・生徒の学習履歴を一元管理し、外部の利活用に道を開く構想があることが紹介された。

同ネットはデジタル庁設置法案が審議される年明けの通常国会へ向け、反対運動を広げたい考えだ。

(小石勝朗・ジャーナリスト、2020年12月4日号)

 

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