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新聞労連「ジャーナリズム大賞」は『毎日新聞』に

南彰|2020年2月12日7:45PM

今回から男女同数、4人の委員(左から浜田敬子さん、安田菜津紀さん、青木理さん、壹宏士さん)で選考が行なわれた「新聞労連ジャーナリズム大賞」。(撮影/新聞労連)

新聞労連は1月16日、2019年度新聞労連「ジャーナリズム」大賞に『毎日新聞』の「NHKかんぽ不正報道への圧力に関する一連の報道」を選んだと発表した。

24回目となる今回は、日本の報道やジャーナリズムにおけるジェンダーバランスを改善する観点から、選考委員にフォトジャーナリストの安田菜津紀さん、『ビジネスインサイダージャパン』統括編集長の浜田敬子さんらを新たに迎え、男女同数で選考を行なった。

イージスアショア配備問題をめぐる『秋田魁新報』のスクープ報道(新聞協会賞受賞)など過去2番目に多い25作品の応募があったが、選考委員会では「メディアの足元をしっかり見つめ、『言論・報道の自由』を問い直していく記事や、新しい新聞ジャーナリズムの可能性を切りひらくもの」を重視。「日本の『報道の自由』『表現の自由』が危機的状況にあることに警鐘を鳴らすスクープであり、メディアのあり方を問い直した功績は大きい」として、『毎日』の報道を大賞に選んだ。優秀賞は、『沖縄タイムス』の「改正ドローン規制法など、権力の暴走をただす一連の報道」と『毎日』のキャンペーン報道「にほんでいきる~外国からきた子どもたち」だった。

また、選考委員会は、17年に伊藤詩織さんが性被害を告発する記者会見を行なった際に多くが報道せず、市民からのメディア不信を招いた新聞のあり方も注視。女性記者有志が所属部門を越えて集まり、「男性優位」のメディアを変えようと取り組んでいる『朝日新聞』の「Dear Girls」、自社幹部が性犯罪や重大なハラスメント行為で懲戒解雇されたことをきっかけにメディア業界の実態にも斬り込んだ『神奈川新聞』の「#metoo #youtoo」にそれぞれ特別賞を贈った。

(南彰・ 新聞労連 中央執行委員長〈『朝日新聞』記者〉、2020年1月24日号)

 

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