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相模原殺傷事件公判開始、「考え続ける会」がシンポ

小宮純一|2020年2月4日11:26AM

会場には車椅子の参加者も多数詰めかけた。(撮影/小宮純一)

神奈川県相模原市の障がい者施設「津久井やまゆり園」で2016年7月、利用者ら45人を殺傷したなどとして、殺人罪などに問われた元職員植松聖被告(29歳)の公判が1月8日に横浜地裁で始まった直後の同11日、「私たちは津久井やまゆり園事件の“何”を裁くべきか!?」と題したシンポジウムが横浜市内であった。同事件を考え続ける会(杉浦幹さんなど世話人)が主催。約200人が参加し、会場の県民センターホールは満席となった。

殺害された19人が匿名で最前列のフレームに掲示され、参加者は冒頭に黙祷。制作中の記録映画『生きるのに理由はいるの?』のラッシュ映像が上映された。

シンポジウムはNPO法人共同連顧問の堀利和さんの進行で行なわれた。12年間の施設職員経験がある浦和大学特任教授の河東田博さん、18年6月に息子がやまゆり園を退所した父親の平野泰史さん、自身が車椅子の障がい者でグループホーム運営の千田好夫さん、精神科医の高岡健さんの4氏が発言した。

河東田さんは「わずか1時間足らずで45人もの殺傷が行なえたのは、管理と支配を徹底した入所施設だったから。やまゆり園の処遇実態が犯行を可能にした。その検証をすべきだ」と指摘。21年度に県内2カ所に分散移転を予定している同園の「再生計画」をめぐり昨年末に指定管理者として同園を運営してきた社会福祉法人「かながわ共同会」を見直し、新たに指定管理者を公募する方針に変更した黒岩祐治県知事の決断に賛意を示した。この問題では検証委員会(佐藤彰一委員長)がすでに始動している。

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