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福島で松川事件無罪確定50年集会

2013年11月1日9:18PM

左から赤間氏、本田氏、岡田氏、阿部氏。(写真/藍原寛子)

左から赤間氏、本田氏、岡田氏、阿部氏。(写真/藍原寛子)

 

 

 1949年、当時18歳から47歳までの20人が列車脱線・転覆の死亡事故の「容疑者」として、死刑、無期懲役など無実の罪を着せられた戦後最大の冤罪事件と言われる松川事件。その後、捜査機関による証拠の改変や、被告のアリバイ証拠メモの存在が明らかになり、最高裁で全員無罪判決が確定した。この無罪確定から50年を期して、記念全国集会(主催、松川事件無罪確定50周年記念事業実行委員会)が10月12、13の両日、福島市の福島大学で開かれた。

 松川事件関係者のほか、全国各地で冤罪事件と闘う家族や支援者ら約800人が参加。自白偏重主義による冤罪が続く現実や、捜査の問題を訴え、「全国的支援に広がった松川運動に学べ」と連帯を呼びかけた。列車の脱線・転覆により、3人の乗務員が死亡した福島市松川町の事故現場や慰霊碑、「松川の塔」などの視察もあった。

 松川事件の元被告20人のうち15人が鬼籍に入り、この日は赤間勝美、阿部市次、岡田十良松、加藤謙三、本田昇の5氏のうち、加藤氏を除く4氏が集会に出席した。

 阿部氏は「今回参加した方々は、松川運動や裁判、事件の成り立ちについて学ぼうと来られたのだと思う。これだけの方々が参加してくださったのは、松川事件から学ぶことの重要性が高まっているからだと思う」と語った。

(藍原寛子・ジャーナリスト、10月18日号)

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