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中村知事「伊方再稼働必要」――耐震安全性は不十分

2012年7月13日5:31PM

 四国電力伊方原発が立地する愛媛県の中村時広知事(五二歳)が六月一八日の記者会見で「条件を整えた上での再稼働は、今の日本経済の状況、それから、エネルギー情勢からすれば必要だと思っています」(同県HP)と述べ、再稼働の必要性に初めて明確に言及した。野田佳彦政権が再稼働を決めた関西電力大飯原発3・4号炉以外では、原子力安全・保安院のストレステスト一次評価が終わっているのは伊方3号炉だけ。ドミノ倒し的な再稼働に向けた動きに批判が強まっている。

 伊方原発の前面海域にある中央構造線について四国電力はかつて地質境界であって活断層ではないと主張していた。このため、「起こりそうにないが万一を考えて想定する地震(限界地震)による地震動」ですら、伊方3号炉では当初、四五〇ガル(ガルは加速度の単位)しか想定していない。単純比較はできないものの、中越沖地震で東電柏崎刈羽原発1号炉では一六九九ガルを観測しているのだ。

 ところが四電はこの後、「耐震補強をしたわけではない、机上の計算の結果」にもかかわらず、ストレステスト一次評価では3号炉の炉心は約一〇六〇ガルまで安全に余裕があるとしている。

 そもそも国の「地震調査研究推進本部」は伊方原発前面の活断層が起こす地震について〈マグニチュード8・0程度もしくはそれ以上の地震が発生すると推定〉しているのに、ストレステスト一次評価に用いた地震動は〈!マグニチュード7・7を代表〉させているだけなのだ。明らかに過小評価だ。

 しかも政府は六月二二日、「地震本部の活動により得られた知見について、必要に応じ耐震安全性評価に反映していくよう原子力事業者に対して求めていく」との答弁を閣議決定(福島みずほ参議院議員=社民=の質問主意書への答弁)しながら、伊方3号炉の耐震安全性評価の結果については「妥当であると考えている」とした。

 マグニチュードが〇・二上がれば地震のエネルギーは二倍になる。かりに「7・7」を代表させた地震に耐えられるとしても、「8・0以上」に耐えられる保証はない。

(伊田浩之・編集部、6月29日号)

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