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教育勅語を認めた安倍政権はヒトラーの『我が闘争』も認めるのか

民進党の宮崎岳志衆議院議員は4月6日、安倍内閣に対し、ナチスドイツの指導者だったアドルフ=ヒトラーの著作『我が闘争』について、「批判的な視点や歴史的事実として紹介する場合以外でも、この書物の一部を抜粋して道徳や国語の教材として用いることは、否定されないのか」との質問主意書を提出した。

これに対する内閣の答弁書(14日付)は、一般論として、教育基本法等の趣旨を踏まえたものである限り校長などの責任と判断で使用できるとした上で、「仮に人種に基づく差別を助長させるといった形で同書を使用するのであれば(中略)不適切」としたが、質問には直接答えなかった。

宮崎議員は衆議院文部科学委員会で同5日、教育勅語について「憲法や教育基本法等に反しないような形で教材として用いることまでは否定されない」とした内閣の閣議決定に関連して、前述の質問主意書と同趣旨の質問をしていた。

これに対して、松野博一文部科学大臣は「『我が闘争』に書かれている内容の精神をそのまま生徒児童に伝える目的をもって使用されるならば適切ではない」と質問をずらせて答弁した。

宮崎議員は筆者の取材に対し、「塚本幼稚園(森友学園)で園児らに教育勅語を暗唱させたのと同じようなことが、『我が闘争』に関してもありうるのでは、との思いで質問した」とし、「文科大臣の答弁も内閣の答弁書も、私の質問から逃げている」と批判した。

同議員は、「安倍内閣には森友学園的なあり方と思想的に近い人が多くいる」とし、教育勅語に関する閣議決定について、「勅語を『使えない』ことを否定し、『使える』余地を残した。曖昧なままにし、あとは解釈で、との意図を感じる」と述べた。

この問題は、安倍内閣の反立憲民主主義的かつ復古的な政治の一環として捉える必要がある。

(星徹・ルポライター、4月28日号)