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東京・杉並区立和田中がわいせつ事件を1年隠蔽

 リクルート出身の民間人校長が続く東京・杉並区立和田中学校のわいせつ教諭を、東京都教育委員会が懲戒免職にせず停職六カ月にするまで一年近く放置・隠蔽し、校長も「教諭は病欠」と虚偽報告していたことが明らかになった。

 四月二一日、東京高裁で開かれた「和田中で一部生徒のための進学塾の有料授業に放課後、教室等を目的外使用させたのは違法」と、地域の保護者や住民が訴えた訴訟で、原告側は「同中の数学科男性教諭(五六歳)が、本務での補習授業と称し、二〇〇九年一二月末から翌年一月にかけ女子生徒を放送室や印刷室等の密室に呼び出し、下半身を触るわいせつ行為を繰り返し、口止めまでした事件」の悪質性を、次のように指摘した。

(1)文部科学省初等中等教育局は「児童生徒にわいせつ行為をした教員は原則懲戒免職に」との文書を出しているが、都教委は今年一月、停職六カ月の処分に留めた。
(2)停職処分者は氏名非公表のため、マスコミ報道がなければ、もみ消しの危険性も。
(3)被害生徒の保護者が昨年一月、代田昭久校長に電話し、事件発覚後、都教委と杉並区教委が「調査」と称し一年近く放置・隠蔽していた間、校長の「病気休職」との虚偽報告がまかり通り、正規教員は未充足だった。
(4)監督責任者たる校長は懲戒処分に至らない「文書訓告」だけで軽すぎる。

 藤原和博前校長が力説していた「マネジメント力」は効果が出ていないことが露呈した格好だ。

(永野厚男・教育ライター、5月13日号)