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鮫川村の仮設焼却施設、運転九日目にして爆発――住民には緊急時連絡なし

 八月二九日一四時半、福島県鮫川村の仮設焼却施設で大きな爆発音があった。八〇〇〇ベクレル/キログラム(Bq/kg)以上の放射性廃棄物を焼却する仮設焼却施設で、環境省が実証事業として同月一九日から本格運転に入っていた。そのわずか九日目(土日は稼働せず)の事故である。

 近隣住民によると「地響きを伴う大きな爆発音。山びこで反響が何度も聞こえるほど。続いて比較的小さな爆発音が二度聞こえた」

「爆発音を聞いた近隣住民が施設のゲート前に集まってきたが、何の説明もなかった。村からも何の連絡もなく、ニュースもなく……」

「うちは子どももいて、施設にも近い。線量計もないし、避難したほうがいいのかどうかわからない。凄まじい爆発音だったのに、なぜ何の情報もないのだろう」

 放射性廃棄物の焼却後の主灰を移送するベルトコンベヤーのダクト部分破断という事象がわかったのは、二九日夜遅く。しかしこれも筆者がネットに情報を流した後、二一時に通信社でニュースが流れ、二一時半になり環境省が近隣住民への説明に回り始めたのだ。

 同施設では緊急時の連絡体制として鮫川村、消防・警察、環境省にすぐに連絡がいくことになっていた。しかし後日の取材で、環境省にしか連絡がいっていなかったことが判明。環境省は「これは大きなミス。申し訳ない」とした。

 九月三日現在、原因究明はされていない。爆発当日、周辺の線量が上昇したという情報もあるが、環境省が詳細に線量を測定したのは翌日七~九時で、二〇時間後の測定では線量に変化はなかった。

 この施設は建設時にも問題があった。地権者の一人、堀川宗則氏が自分の署名・捺印とは異なる同意書をもとに建設された、と稼働前に環境省や鮫川村に申し立て。同意書の開示請求をすると、やはり堀川氏の署名・捺印ではなかった。堀川氏は私文書偽造・同行使として八月八日、環境省、鮫川村、当時の行政区長に対する告訴状を棚倉警察署に提出している(受理は検討中、とのこと)。

 強引に建設をした上、事故があっても連絡はない。そのような放射性廃棄物の焼却施設を「鮫川村をモデルケースとして、福島県内各地に建設していく」(環境省・井上信治副大臣談)という。

(おしどりマコ&ケン、9月6日号)